紋別市教委 学びの選択肢期待 在宅学習モデル構築 オンライン留学事業参画
(市町村 2020-11-27付)

 【網走発】紋別市教委は、経済産業省「学びと社会の連携促進事業」の委託を受けた事業者らで展開するオンライン留学「OJaC(オンラインジャパンクラス)」プロジェクトに参画している。不登校児童生徒のICTを活用した在宅学習モデルの構築や、出席・評価に関するガイドラインモデルの策定・提唱を目指すもので、9月から対象の児童生徒が在宅でのオンライン学習や体験活動などに取り組んでいる。市教委の担当者は、児童生徒の学びの選択肢につながることなどを期待している。

 事業は、課題解決能力、創造性を育むEdTechやSTEAM学習プログラム等の開発・実証を民間教育、学校、産業界等の参画によって進め、国際競争力のある教育サービスの創出を目指すもの。

 本年度の事業受託者の一つ㈱クラスジャパン学園が運営するOJaCプロジェクトは、紋別市を含む全国17自治体の協力を得て、不登校児童生徒を対象にオンライン学習や体験活動、チャットによる学習習慣形成サポートなどのプログラムを実施。その実証結果をもとに、児童生徒の在宅学習における出席の取扱いや評価に関するガイドラインモデルを策定し、全国の自治体に提案することを目的としている。

 同プロジェクトによると、在宅学習における出席の取扱いや評価は学校裁量に委ねられていることが多く、前例や基準が少ないことで評価の困難さを感じ、ICTによる在宅学習導入の問題点と分析している。

 ガイドラインモデルを策定することで、学校現場で活用しやすい状況を整備し、児童生徒の学習権確保につなげることを目指す。

 市教委の担当者は、「学習意欲があるのに登校できない児童生徒が自らの学びの選択肢を知る」「各学校が最終的な判断基準としてガイドラインモデルを活用し、児童生徒の励みとなり、自立につながる」などの成果を期待している。

 出席や評価に関する最終的な判断を学校が行うに当たっては、「学校設置者としての考え方も重要となることから、ガイドラインモデルの内容を踏まえて市としての考えを整理していく必要がある」としている。

(市町村 2020-11-27付)

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