義務教育学校の連携強化 がくえんネット開始 道教委 情報共有し質向上(道・道教委 2020-12-01付)
道庁別館と各学校等をオンラインでつないだ
道教委は、本年度から義務教育学校を対象とした学園ネットワークコミュニティ研究実践事業「がくえんネット」を開始する。各学校の課題や困り感などを共有できる仕組みとして、クラウド型グループウェアを活用。広域分散型の本道で学校間の行き来や情報交換が難しいことから、オンライン上で数回の情報共有会や、必要なデータの共有を図る情報掲示板などを設置し、義務教育学校のさらなる教育の質の向上を目指すコミュニティの構築を図る。
道内には現在、11校の義務教育学校が設置されている。義務教育学校ならではの課題や困り感などについて共有したくても、北海道が広域ということもあり、日常的に義務教育学校間を行き来したり、情報交換したりすることが困難な状況にある。
そのため道教委は、義務教育学校間の連携をより密にし、日常的に意見交換できるネットワークの構築について提案。円滑な課題解決や教育の質の向上を図ることを目的に、Google社の「G suite」を活用したがくえんネットを開設する。
対象は、義務教育学校のほか、義務教育学校設置を予定する自治体や小・中学校など。道教委が10月に開催した小中一貫教育サポート事業カリキュラム編成全道研修会で講演した京都市教委の吉川康浩首席指導主事をアドバイザーとして起用する。
G suiteでは主に、情報共有会、情報掲示板、知恵ぶくろなどを開設。情報共有会は、義務教育学校を対象にオンラインで複数回開催。現時点で、3年1月と3月を予定している。
情報掲示板では、必要なデータを共有するほか、グランドデザインや学級通信、保護者あて文書の共有が可能となる。
知恵ぶくろでは、各学校が日常的に疑問に思っていることや共有したいことなどを、いつでも自由に書き込めるようにする。12月中に運用ルール等を作成し、来年1月開始。その後、検証改善を行っていく。
また、校長や副校長・教頭などの役職別アンケートも実施。第1回は12月に各学校の課題について調査。第2回は来年3月に行い、次年度に向けた課題や困り感などを調査する。
◆事業趣旨など理解深め がくえんネット説明会
道教委は11月27日、道庁別館で学園ネットワークコミュニティ研究実践事業「がくえんネット」説明会を開いた。G suiteを活用してオンライン会議を実施し、義務教育学校11校のほか、小・中学校5校、8市町村教委などから58人が参加。事業趣旨について説明を受けたほか、運用方法などについて質疑応答を行った。
開会式では、青木順一義務教育課長補佐があいさつ。
がくえんネットについて、義務教育学校が日常的に情報交換するためのネットワークづくりを目的に開設し、積極的あるいは強制的な参加を呼びかけているものではなく、だれでも気軽に入れるシステムであることを紹介。
「皆さんの課題や困り感解決の一助になれば」と期待を寄せた。
続いて、義務教育課の森茂之主任指導主事が事業の趣旨と内容のほか、今後のスケジュールについて説明した。
このあと、参加者と今後の運用方法などについて質疑応答を行った。
(道・道教委 2020-12-01付)
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