【解説】大学共通テストで意見

（解説 2020-12-03付）

　全国高校長協会（萩原聡会長）は１１月３０日、大学入試センターに対して、平成３０年告示高校学習指導要領に対応した大学入学共通テストの出題教科・科目等の検討状況に対する意見をまとめた。

　すべての高校生が受験できる出題教科・科目の設定については、学習の実態に則して実施することが重要とし、３０年告示高校学校学習指導要領に対応しているものか意見をまとめた。

　すべての高校生が受験できる出願教科・科目の設定について、「履修する科目の関係によって受験機会が失われることが生じないよう、必履修科目で受験することができるようにするなど、出題教科・科目の決定においては十分に配慮をお願いしたい」などの意見を挙げている。

　一方、高校での学習との関連に配慮した出題科目については、特に、地理歴史および公民や数学、理科、情報、専門学科に関する科目の出題を取り上げた。

　地理歴史および公民については、現行学習指導要領下のテストでは、それぞれの必履修科目を単独で受験することができる。

　しかし、新学習指導要領下のテストになれば地理総合、歴史総合、公共は、それぞれ単独の科目として受験できないため、「これまでと同様、それぞれの必履修科目で受験できるようにしてほしい」とした。

　情報については、「新学習指導要領で示された情報Ｉの内容を出題範囲とすべき」との考えを示している。

　情報に関する知識の理解の質を問う問題や、思考力、判断力、表現力等を発揮して解くことが求められる問題としての的確性や妥当性は現段階で判断できないとし、情報科を指導する教員の配置が十分でない地域からは　情報Ⅰが出題科目となることに懸念の声があるなどと記載している。

(解説 2020-12-03付)