【解説】子に対する前兆事案　１０月末

（解説 2020-12-04付）

　道警本部は、子どもに対する前兆事案の届出受理状況（１０月末現在）をまとめた。１月からの累計で、前年同期比１８４件減の６１９件となった。

　前兆事案は、子ども（１３歳未満）等を対象とする性犯罪などの凶悪犯罪の前兆とみられる声かけやつきまといのこと。

　１０月は、道内で前年同期比８件減の８１件を受理。１月からの累計では、１８４件減の６１９件となった。

　態様別にみると、「声かけ」が２６１件と最も多く全体の４２・２％を占めている。次いで「つきまとい」が１００件で１６・２％、「容姿の撮影」が９３件で１５％、「身体露出」が５９件で９・５％、「痴漢、身体接触」が５４件で８・７％、「のぞき、盗撮」が９件で１・５％、ストーカー等が１件で０・２％、その他が４２件で６・８％だった。

　発生時間帯は「午後３時台」が１７７件で最多。次いで「午後２時台」１１７件、「午後４時台」１０３件、「午前６～８時台」６０件などとなった。

　発生場所は「道路（歩道）上」が４８２件で最も多く、公園が９８件、建物内が３１件と多かった。

　発生時の子どもの状況は「登校・下校時」が３０４件で４９・１％、「遊戯中」が１５５件で２５％、「習い事・友人宅・買い物などへの行き帰り」が１１７件で１８・９％、「その他」が４３件で６・９％となった。

　警察署別の受理件数は、札幌方面の２８警察署が４２８件で最も多かった。

　道警本部は、不審者に遭遇した際には、防犯ブザーや大声で近くの大人に知らせること、身の危険を感じた際は、近くの店や家に避難するよう周知。また、早期通報によって、行為者の特定や不審点の解消などに対応することができることから、子どもから不審者情報を聞いた際は、速やかに通報するよう求めている。

(解説 2020-12-04付)