【解説】学生支援の取組状況調査

（解説 2020-12-18付）

　日本学生支援機構（ＪＡＳＳＯ）は、令和元年度大学等における学生支援の取組状況に関する調査結果を公表した。

　大学、短期大学、高等専門学校１１６８校を対象に、学生支援に関するニーズを把握するため、学長等の認識や学生支援に関する組織等、キャリア教育・就学支援などに関する７項目について調査。調査期間は９月１日から１０月１１日。回答校数は１１５４校。

　学生支援全般に関する方針（グランドデザイン）については、「現状よりも強化・充実させたい」と回答した割合が大学全体で９割以上、短期大学全体・高等専門学校全体で８割以上を占め、ほぼすべての学校で肯定的な回答を選択している。

　学生支援を進めるための方策や課題について、大学全体と短期大学全体では「入学から卒業まで一貫して学生をサポートする体制が必要」の割合が最も高い。「学生募集の観点からも、よりインパクトのある取組が必要」と回答した学校で、構想（想定）している取組として記述されたものでは、奨学金のほか、経済的支援の充実、学生支援組織の強化、広報活動の充実などが挙がった。

　学生支援の取組の効果については、大学全体と短期大学全体が７割、高等学校専門学校が８割を超え、肯定的な回答が多数を占めた。

　学生支援のための全学的な方針に関して、「ＬＧＢＴへの対応について」は、大学全体が７・７％、短期大学全体が３・５％、高等専門学校全体がゼロと各学校種とも低い。

　重視している大学等としての機能では、「社会貢献機能（地域貢献、産学官連携、国際交流等）」の割合が大学全体と短期大学全体で７割以上、高等専門学校全体で８割以上となり、各学校種ともに最も高かった。

(解説 2020-12-18付)