【解説】ことしの漢字は「密」
(解説 2020-12-16付)

 1年の世相を表す「今年の漢字」に「密」が選ばれた。

 今年の漢字は、日本漢字能力検定協会(本部・京都、髙坂節三代表理事)が漢字の奥深い意義を伝える啓発活動の一環として、年末に1年の世相を表す漢字1字とその理由を全国から募集し、最も応募数の多かった漢字を選ぶもの。

 12月12日(いい字一字)の「漢字の日」の年中行事で、平成7年から毎年実施している。

 今回、11月1日から12月6日までに募集した結果、全国から20万8025票の応募があり、「密」が2万8401票(13・65%)を集め1位となった。

 2位に「禍」、3位に「病」、4位に「新」、5位に「変」、6位に「家」、7位に「滅」、8位に「禁」、9位に「鬼」、10位に「疫」がそれぞれ選ばれた。

 このうち、1・2・6・7・9・10位はトップ20に初めて登場した漢字となった。

 いずれも新型コロナウイルス感染症に関する理由が多く、1位の「密」は感染防止対策としての3密回避を国民が意識し続け、“3C”として海外にも知られたこと、日常生活に大きな影響を及ぼしたことが挙がった。また、オンラインを活用することで物理的距離があっても密に人とのかかわりをもてると感じたこと、来年こそは密に人とかかわり合うことを願う声もあった。

 2位の「禍」は、コロナ禍という言葉が広く使用され、熊本の豪雨災害やオリンピック延期などの禍もあったほか、「禍を転じて福を成す」と来年は良い年になってほしいという理由も挙がった。

 3位の「病」は、感染症という疫病の流行、社会が不安定になることで心を病む人が増加したこと、逼迫する医療を支える病院関係者に感謝する声も多く上がった。

(解説 2020-12-16付)

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