開園70周年の札幌市円山動物園 「感謝と未来」掲げ記念事業 「これからもZOOっと」
(札幌市 2021-01-08付)

円山動物園開園70周年記念ロゴ
円山動物園開園70周年記念ロゴ

 ことし5月5日に開園70周年を迎える札幌市円山動物園。開園した昭和26年から市民の憩いの場として多くの市民、子どもたちに愛され続けてきた。ことしは「これからもZOOっと」をキャッチフレーズに、70周年の節目を記念した各種取組を展開していく。

 昭和25年、札幌市は東京都の上野動物園から移動動物園を招き、会場の円山坂下グラウンド、円山公園一帯は多くの人で賑わった。

 移動動物園の成功を受け、市民などから「札幌市に動物園を」との声が急速に高まり、翌26年5月5日(こどもの日)に北海道で初めての動物園として円山動物園が開園。開園当時は児童遊園という位置付けで、動物は、ヒグマのつがい、エゾシカ、オオワシの3種4点のみだった。

 その後、9月15日に札幌市円山動物園に改称し、動物の充実と施設を整備。昭和49年には、当時の札幌の総人口に匹敵する約124万人もの入園者が訪れるまでに成長し、市民の憩いの場としての地位を確立した。

 ことしは開園70周年記念事業を企画。1月1日から3月31日までをプレ期間、4月1日から来年3月31日までを70周年記念期間として、節目を祝う様々な取組を展開していく。

 同園に今まで携わってきた人・動物へ感謝するとともに、動物園の未来を市民と共に創り上げていくため70周年のコンセプトとして「感謝と未来」を設定。持続可能な動物園の運営を目指すとともに、これからも市民に愛される動物園であり続けるためにキャッチフレーズに「これからもZOOっと」を掲げた。

◆70周年記念ロゴデザインが決定

 昨年9月25日から10月25日の間、開園70周年を象徴する記念ロゴデザインを募集。寄せられた作品325点の中から選抜された6点の作品をロゴデザイン候補としてインターネット等で一般投票を行い、最優秀賞1作品、優秀賞3作品、佳作2作品を選定した。

 うち、最優秀賞には、札幌大谷大学2年の川勝遥さんの作品が選ばれた。

 川勝さんは、70周年にちなんで、7の文字をリボンのようにみせ、祝いをイメージさせるシロクマのデザインを考案。シロクマが文字を手で支え、寄りそっているようにみせることで、キャッチフレーズの「これからもZOOっと」を表現した。

 昨年12月24日には、園内科学館ホールで記念ロゴデザインの最優秀賞授賞式を執り行い、川勝さんのデザインを披露。川勝さんは「小さいころに円山動物園に行ったことを思い出しながら制作した。最優秀賞に選んでもらってうれしい」と笑顔で話していた。

 川勝さんの作品は、70周年記念期間中、同園から発出する広報物やグッズなどに活用。

 また、優秀賞作品も、デザインとしてグッズなどに活用される。

 70周年記念事業および主なイベントはつぎのとおり(一部実施済み)。

▼プレ期間の記念事業

▽北海道コカ・コーラボトリング㈱とのタイアップ(開園70周年記念デザインのコカ・コーラ缶の販売)

▽札幌市交通局とのタイアップによる告知(駅構内へのポスター掲出等)

▽北海道在住の画家・駒澤千波さんからの開園70周年記念の絵画贈呈

▽合同会社工房アルティスタとのタイアップ(円山動物園昔ばなしポストカード等の販売)

▼70周年記念期間の記念事業

▽開園70周年記念入園券の発売

▽開園70周年誕生祭①(札幌市児童遊具施設として開設した日)

▽開園70周年誕生祭②(札幌市円山動物園に改称した日)

▼イベント

▽70周年記念写真展

▽70周年記念シンポジウム(動物園条例関係)

▽70周年記念夜の動物園プレミアムツアー

▽70周年記念ゾウ堆肥使用食品プロジェクト

▽地下鉄円山公園駅構内の装飾

▽特別ランチの提供等=センチュリーロイヤルホテルとのコラボレーション企画

この記事の他の写真

円山動物園開園70周年授賞式
最優秀賞に選ばれた川勝さんのデザインをお披露目

(札幌市 2021-01-08付)

その他の記事( 札幌市)

第2回小中一貫コーディネーター交流会 市ならではの取組を 札幌市教委 連携一層深めて

第2回小中一貫教育コーディネーター交流会  札幌市教委は昨年12月下旬、オンラインで令和2年度第2回小中一貫教育コーディネーター交流会を開いた。コーディネーター20人が参加し、これまでの活動や今後の方向性などについて意見を交換。4年...

(2021-01-13)  全て読む

札幌市内 上半期の消費生活相談 未成年者から155件 増加傾向 最多は健康食品

 札幌市市民文化局は、令和2年度上半期(昨年4~9月)の消費生活相談をまとめた。契約当事者年代別相談件数のうち、未成年者の相談件数は前年度上半期より27件増の155件。相談内容は健康食品が最...

(2021-01-12)  全て読む

初の文化芸術実態調査へ 札幌市 今月下旬から

 札幌市は文化芸術活動の現状や課題を把握し、具体的な方向性や施策を検討するため、初めて文化芸術実態調査を行う。例年実施している市民意識調査も同時期に実施。今月下旬から調査を開始し、文化芸術と...

(2021-01-12)  全て読む

豊平川に君の橋を 札幌市 小学生対象に作品募集

 札幌市建設局は、市内の小学生を対象に「豊平川に君の橋をつくろうコンテスト」の作品を募集している。  札幌市は、近年の建設業における人材不足を踏まえ、企業の人材確保・育成にかかる取組を支援...

(2021-01-12)  全て読む

教育大附属札幌小中ふじのめ学級 研究紀要⑧ 活動の中で英語に親しみ 中学校外国語 生活でどう生かすか

中学校実践例4 外国語科(菅原祐司教諭)身近な言葉を表現しよう 【題材について】  外国語科の授業では、体験活動を中心に英語に親しむ機会を多く設けている。しかし、生徒の中には、アルファベ...

(2021-01-12)  全て読む

教育大附属札幌小中ふじのめ学級 教育大附属札幌小中ふじのめ学級 研究紀要⑦ 見取り行い教材教具工夫 中学校保健体育 生徒の内面とらえ

中学校実践例3 保健体育科(MT渡辺拓生教諭、T1菅原祐司教諭、T2非常勤講師)中距離走 【題材について】  中学1年生6人、中学2年生7人、中学3年生8人の計21人が在籍している。陸上...

(2021-01-08)  全て読む

教育大附属札幌小中ふじのめ学級 研究紀要⑥ 多面的に子ども理解を 中学校理科 空気の実在確認 

中学校実践例2 理科(中禰真介教諭)空気と水を調べよう 【題材について】  本グループは、中学3年生3人、中学2年生1人、中学1年生1人の5人で編制されている。どの生徒も既習の内容を口に...

(2021-01-07)  全て読む

中学校規模適正化へ検討委員会 もみじ台中校舎活用を 札幌厚別区もみじ台地域

 札幌市もみじ台地域学校規模適正化委員会は昨年12月中旬、市内もみじ台管理センターで第1回検討委員会を開いた。中学校の小規模化に伴う課題やその解決策について協議。委員からは、統合に関して「校...

(2021-01-07)  全て読む

長谷川教育長 年頭あいさつ文書発出 子の笑顔のため全力を 夜間中学 多様性を尊重

札幌市教委教育長長谷川雅英  札幌市教委の長谷川雅英教育長は4日、仕事始めに当たって全職員に年頭あいさつの文書を発出した。新型コロナウイルス感染症にいち早く対応した教職員に敬意を示し、引き続き、職員一丸となって、感染症...

(2021-01-07)  全て読む

附属札幌中 公開研動画配信を開始 再現実験で関係性理解 2年理科 風の吹き方分析

 道教育大学附属札幌中学校(萬谷隆一校長)は、本年度公開授業研究会の動画配信を開始した。研究主題「自ら判断・行動し、未来の創り手となる個の育成」のもと、国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保...

(2021-01-06)  全て読む