第３回道文化財保護審議会　ふるさと納税等活用を　文化財修繕資金調達で意見

（道・道教委 2021-01-26付）

道庁別館からＺｏｏｍで委員らと意見交換

　道文化財保護審議会は２２日、ウェブ会議システムを使って第３回審議会を開いた。委員１５人が出席。委員改選後、初の開催となり、会長に札幌学院大学の児島恭子教授を選出。意見交換では、文化財の修繕を図るため、ふるさと納税やクラウドファンディングを活用した資金調達を求める意見などが寄せられた。

　開会式で道教委の添田雅之生涯学習推進局長がきたんのない意見を求めたあと議事に移り、会長と副会長を選出。会長に札幌学院大の児島教授、副会長に札幌大谷大学の森雅人教授が選ばれた。

　このあと、児島会長の進行で部会構成のほか、部会長、副部会長を決めた。

　事務局が、昨年８月に道文化財保存活用大綱を定めたことなどを報告。登録有形文化財（建造物）の登録状況について、昨年８月１７日付の官報号外第１６９号で、釧路市に昭和２５年ころ建設され、２重窓の採用や機能的な造り付けの設備を備えた台所を家の中心に配置するなどの特徴を有する「旧五十嵐家住宅事務所兼主屋」が登録されたことを取り上げ、昨年１２月１日時点で道内の建造物に関する登録件数は１５１件となったと説明した。

　また、１２月２３日には旧札幌控訴院庁舎が重要文化財に指定されたことも紹介した。

　このほか、令和２年度の日本遺産の認定について、標津町、根室市、別海町、羅臼町の４市町が共同で申請した「“鮭の聖地”の物語～根室海峡一万年の道程」などが認定されたことや、北海道・北東北の縄文遺跡群の世界文化遺産登録審査の状況、現在、上ノ国町が申請している仮称・勝山館跡宮ノ沢右岸出土品についても報告した。

　意見交換で委員からは、建造物の保存にかかる修繕修理などの資金調達について、「ふるさと納税やクラウドファンディングなどを活用するのはどうか」などの意見が挙がった。

(道・道教委 2021-01-26付)