道教委が幼児教育相談員派遣事業 登園バス換気法等学ぶ 十勝管内10幼稚園対象に(道・道教委 2021-01-25付)
帯広東幼の様子
【帯広発】道教委は21日、道庁別館、道医療大学、十勝管内の幼稚園10園をウェブ会議システムで接続し、幼児教育相談員派遣事業をリモート開催した。複数園での合同開催は今回初めて。道医療大看護福祉学部の小林正伸教授が新型コロナウイルス感染症予防について指導助言し、参加者からは登園バスにおける換気方法など感染症対策の具体について質問が挙がった。
道教委は、幼児教育に関する知識・経験を有する幼児教育相談員を道内の幼児教育施設に派遣する事業を展開。昨年10月から視察・助言の遠隔実施を開始し、12月から道医療大先端研究推進センター長・看護福祉学部教授の小林氏を感染症予防専門相談員として委嘱し、施設の職員や通園する幼児の保護者が正しい予防策をとれるよう取り組んできた。
道庁別館、道医療大と、帯広東幼など十勝管内の幼稚園10園を遠隔で接続し開催した。
はじめに、小林教授が専門家の見地から新型コロナウイルス感染症予防について説明。
新型コロナウイルスは2~14日間の潜伏期間があり、咳や発熱が主な症状であること、発症した患者の8割が軽症、2割が悪化し、肺炎症状が出ることを強調した。
また、小児の感染者は非常に少ないという医療研究者の報告から、小児が感染する可能性は成人より低いとする一方、呼吸器に基礎疾患のある小児は感染によって重症化する可能性があると伝えた。
感染症の発症とウイルス量の関係についても説明し、人の抵抗力が下がっているときに大量のウイルスにふれることで発症することを解説。
予防策として、飛沫感染を防ぐ3密回避が重要と強調し、「部屋の対角の窓を開け、空気の対流で換気する」「エアコンなど機械換気の場合も、室内外の空気を入れ替える必要がある」などと助言した。
施設における感染予防対策として、「マスクの感染防止の効果」「換気の効果」「ソーシャルディスタンスの確保」について説明。具体的な場面における予防方法を示した。
大きな声で会話したり、歌ったりする活動は飛沫の拡散が起きるためやめた方がよいこと、石けんと流水による手洗い・うがいを励行することが予防につながると説いた。
質疑応答では、各園から現場における切実な悩みとして「登園バスにおける換気方法」「給食の場面で気を付けること」などの質問が。
小林教授は、換気のためにバスの窓を全開にすると、バス前方の子どもの飛まつが後方に流れてしまうため、前方の窓は小さめに、後方の窓は大きく開ける必要があるなどと丁寧に回答し、参加者は理解を深めていた。
(道・道教委 2021-01-25付)
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