札幌市内公立夜間中学　今後の方向性　３年度当初にも専門部署　９月から入学者募集

（札幌市 2021-01-27付）

　札幌市教委は、２６日の市議会文教委員会で令和４年度に開校する公立夜間中学における今後の方向性を明らかにした。年度当初から開校準備の専門部署を立ち上げ、担当職員の人員を増やす意向を表明。８月を目途に、執務場所を市教委から設置場所の資生館小学校内に移転する。今後、８月ころに市民向けに周知するシンポジウムと入学者相談会、９月ころには資生館小の見学を含めた学校説明会の開催を予定。９月から入学者を募集する。

　相沢克明学校教育部長は「開設する公立夜間中学は政令指定都市初。十分な体制を整える必要がある」とし、年度当初から十分な体制を整えて開校準備を進める必要性を説いた。

　その上で、年度当初から開校準備の専門部署を立ち上げ、担当職員として教育関係者を含め、人員を増やす意向を表明。職員室の改修が完了する８月を目途に、執務場所を市教委から資生館小内に移転する考えを示した。

　市民への広報周知については、道内初の開校となるものの認知度が高くないことにふれ、市民などに正確な情報を確実に届ける重要性を強調。フリガナ付き、英語や中国語などの多言語版パンフレットを作成し、「対象者本人のみならず、市民に対するシンポジウムを開くなど、市民全体の理解が深まるよう取り組んでいく」との考えを示した。

　今後は、８月ころに市民向けのシンポジウムや入学者相談会を予定。９月に資生館小の見学を含めた学校説明会を行い、夜間中学の教育内容について周知していく。

　入学者は９月から募集。応募者全員を対象に個別相談を順次行っていく。

　学校名は、パブリックコメントに合わせて市民から公募。相沢学校教育部長は「一般に行われている市立学校や自主夜間中学、道教育大学の関係機関を通じた配布などによって多くの人に関心をもってもらい、取組そのものを知ってほしい」との考えを示した。

　小竹ともこ委員（自由民主党）、しのだ江里子委員（民主市民連合）、くまがい誠一委員（公明党）の質問に対する答弁。

(札幌市 2021-01-27付)