ジュニアバイスタンダー育成　私立含め小・高で実施　札幌市　小学校は全校

（札幌市 2021-01-27付）

　札幌市消防局は、令和３年度のジュニアバイスタンダー育成事業について、私立を含めた市内小学校および高校の希望校で実施する予定だ。中学校は、学習指導要領改訂によって保健体育の授業内で応急手当の実技を取り上げることから、行わない方針。小学校では、例年どおり市内全校での実施を目指している。

　全国的に救急車の到着時間は平均８分。人が心肺停止になって５分を超えると生存率が下がることから、心肺蘇生など応急手当が重要となっている。

　消防局は、若年層が将来的に緊急時に救命処置ができるようになるバイスタンダーの育成を目指し、平成２７年度から事業を開始。これまで、小学４年生を対象に体験型の防火・防災教育を行う「教えて！ファイヤーマン」事業のほか、中学生を対象としたジュニア防火防災スクールで選択できる応急手当の講習などを実施してきた。

　学校からの依頼によって、応急手当の講習を行うなど、小・中学校が取り組みやすくなるよう工夫を図っている。

　令和３年度は、小学校は例年どおり２００校での実施を目指す。高校については、２年度に市内２５校で救命講習などを実施。３年度も引き続き、各校の要望に応じて事業を実施する。

　なお、中学校については、学習指導要領の改訂によって保健体育の授業で応急手当の実技が求められることから、実施しないことを決めた。

(札幌市 2021-01-27付)