地域生涯学習活動実践交流セミナー 自己肯定感高める工夫を 道立生涯学習推進センター等
(道・道教委 2021-02-25付)

地域生涯学習活動実践交流セミナー
133ヵ所を接続し250人以上が参加した

 道立生涯学習推進センターと道社会教育主事会協議会は18日、ウェブ会議システムを活用して令和2年度地域生涯学習活動実践交流セミナーを開催した。全道の社会教育主事や社会教育関係職員など253人が参加。道医療大学の冨家直明教授などを講師に招いて講義を実施。地域住民とのかかわり方や自己肯定感の育成の視点から、社会教育の役割について理解を深めた。

 セミナーは、実践事例の交流等を通して生涯学習推進上の課題解決を図るもの。

 研究テーマは「地域づくりの担い手育成に向けた行政と住民の連携・協働~地域の未来を担う自己肯定感・自己有用感の高い若年層の育成」と設定した。

 開会式では、道立生涯学習推進センターの山口利之所長があいさつ。「新しいコミュニティにおける人づくりやつながりづくりは、今後、社会教育にとっても新しいフィールドとして考えていかなければならない」と強調。

 他国と比べ、日本の若者の自己肯定感が低い傾向にあることが様々な調査結果から明らかとなっているとし、「社会教育行政がどのようにかかわり、どのように追究していくか考える機会としてほしい」と求めた。

 続いて、道医療大の冨家教授が遠隔システムによる“つながり”づくりや、コロナ禍における社会教育の役割などについて講義。

 感染症に対する考え方や不安感などが個人によって様々であることを理解して支援することの大切さを説明し、感染防止のための正しい知識を身に付け、参加者のニーズに応じたきめ細かい学びの機会を提供するよう求めた。

 このあと、國學院大學人間開発学部子ども支援学科の青木康太朗准教授が自己肯定感・自己有用感の理解や、自己肯定感を高める社会教育主事の在り方について講義。

 自己肯定感が低いことは必ずしも悪いことではないことを前提とし、自己肯定感がずっと低いままであったり、不安定な状態であったりすることが問題であると指摘。

 子どものころから「褒める」「認める」「励ます」「よいところをみつける」といった視点をもちながらかかわることで、自己肯定感を高めることができると助言した。

 セミナー後、参加者からは、「今までは事業などを行うとき、参加者の満足感を意識することが多く、自己肯定感を意識することが少なかったと気付いた」「相手のことをよく知り、その人のタイプに合わせて接していく大切さを実感した」などの感想があった。

 一方、遠隔配信についての意見も寄せられ、「スムーズに話し合いができた」「オンラインのよさを実感できた」などと好評だった。

 なお、本年度は遠隔配信で実施したため、道内14管内の社会教育主事会の実践事例発表の時間を設定せず、実践事例資料の配布に変更。

 発表資料等は、3月中旬ころにセンターホームページで公開することとした。

(道・道教委 2021-02-25付)

その他の記事( 道・道教委)

前年度比微増の325億円 道 私学関係予算案

 道の令和3年度予算案における私学関係予算は、前年度当初比0・61%増の325億3167万円。就学支援事業費に137億8108万円、子育て支援対策事業に4億1531万円を計上した。  概要...

(2021-02-26)  全て読む

鈴木知事が道政執行方針説明 コロナ禍も学びの機会 奨学金支給や学習指導員配置

道政執行方針  道の鈴木直道知事は25日、1定道議会で3年度道政執行方針を説明した。「道民の命と暮らしを守り抜く」などの3つの基本姿勢のもと、2つの重点政策を掲げた。教育に関連する政策では、コロナ禍におい...

(2021-02-26)  全て読む

上川局 2年度管内教育実践表彰 3団体2個人の功績に光

上川管内教育実践表彰概要①  【旭川発】上川教育局は、令和2年度管内教育実践表彰の受賞者を決定した。学校教育では、和寒町立和寒小学校、名寄産業高校、士別市立士別小学校の武石徹教諭、旭川東高校の柴田朝幸教諭が受賞。社会教...

(2021-02-25)  全て読む

道教委 働き方改革アクション・プラン2期案 地域との協働で学校支援 6重点示し取組推進

 道教委は、学校における働き方改革アクション・プラン(第2期)案をまとめ、24日の道議会文教委員会で報告した。計画期間は令和3年度から5年度までの3年間。副題は「個の“気付き”とチームの“対...

(2021-02-25)  全て読む

夕張高など27校に 道教委 遠隔授業3年度受信校

 道教委は、道高校遠隔授業配信センターによる遠隔授業の令和3年度受信予定校をまとめた。夕張高校など27校で、新1年生から年次進行で配信していく。5年度に全学年での配信を完成させる見通し。 ...

(2021-02-25)  全て読む

ロゴマーク作成 配布資料等で活用 道教委

 道教委は、新たにロゴマークを作成した。国内外に広くPRし、グローバル人材育成に向けた取組のより一層の推進を図るためのシンボルとして制定した。  デザインは、左から山、大地、島々をイメージ...

(2021-02-24)  全て読む

道教委 地学協働活動推進実証事業案 地域課題探究の教育推進 小玉教育長 実践的活動を

道教委小玉教育長記者会見  道教委の小玉俊宏教育長は19日、道庁別館で開いた記者会見で、地学協働活動推進実証事業(案)の概要を発表した。ボランティア活動の経験者やPTA会員、社会教育士などを地域コーディネーターとして...

(2021-02-24)  全て読む

道教委 3年度道教育予算案 1.5%減 3866億円 高校生防災サミット開催へ

表修正版  道教委は19日、令和3年度道教育費予算案を発表した。総額は前年度と比べ1・5%減の3866億4505万円。スクールロイヤーによる法務相談体制の構築や部活動改革調査研究、生徒の防災意識向上に...

(2021-02-22)  全て読む

一部高校生に端末貸与 道教委 2年度教育費補正案

 道教委は令和2年度教育費補正予算案を発表した。補正額は37億8903万円で、既計上額との合計は4004億1420万円。新規事業は2事業で、最先端の職業教育を行う教育環境を整備するデジタル化...

(2021-02-22)  全て読む

児童相談体制を強化 道の3年度予算案 教育関連

 道は19日、令和3年度予算案を公表した。3年度一般会計の総額は、本年度当初比15・4%増の3兆2530億円。教育関連の事業をみると、コロナ禍における児童虐待等の増加を見越して、引き続き、児...

(2021-02-22)  全て読む