ほっかいどう学推進フォーラム 後志の将来 考え深め ニセコで第4回連続セミナー
(関係団体 2021-02-25付)

 【小樽発】特定非営利活動法人ほっかいどう学推進フォーラム(新保元康理事長)は20日、第4回ほっかいどう学連続セミナーを開いた。ニセコ町民センターを会場に、オンライン配信も実施。「世界につながる後志の魅力とそれを支えるもの」をテーマに、基調講演やパネルディスカッションを通じ、後志地域の将来について考えを深めた。

 “世界の北海道”を支える人材育成のため、本道の魅力や歴史、これからの可能性について認識を共有し、議論するもの。オンラインを合わせ約120人が参加した。

 新保理事長は「多くの参加をいただき、北海道のことを学びたいという関心の高さを感じている。皆さんと共に勉強していきたい」と述べた。

 来賓あいさつに立った道開発局の倉内公嘉局長は、「世界の北海道」をキャッチフレーズに掲げる第8期北海道総合開発計画について説明。ほっかいどう学推進フォーラムは「地域への理解と愛着を深めてもらうため、感受性が強い子どもの時期に北海道の何を伝えるか、という責任ある議論を行う場」とし、その意義を強調した。

 続いて、ニセコ町の片山健也町長が「SDGs未来都市ニセコ町の挑戦」と題し基調講演。

 SDGs(持続可能な開発目標)の「誰一人取り残さない社会」という考え方が、町にゆかりのある有島武郎の遺訓「相互扶助」につながっていることを説明。「社会で一番の弱者である子どもを守ることが大切。子どもたちによい環境を残していきたい」と述べた。

 パネルディスカッションでは、テーマ「世界の後志へ~地域の未来に向けてほっかいどう学は何をするべきか?」に基づき議論。新保理事長らがコーディネーターを務め、パネリストとして、片山町長、道開発局小樽開発建設部の坂場武彦部長、後志教育局の中澤美明局長や小樽市立山の手小学校の中島正人校長、ニセコ町立ニセコ中学校の午耒睦美教頭の5人が参加した。

 中澤局長は、管内における特色ある教育活動を取り上げ、「今後は生の事象や人とかかわり問題解決に取り組むほか、地域ならではのカリキュラムで学ぶことやICTを活用した学びが必要になってくる」と説明。

 中島校長は、教材『小樽の歴史』を活用した学習を紹介し、「小樽の未来をつくる人づくりのため、こうした取組を通じてふるさと教育を進めていきたい」と述べた。

 このあと、①「世界の後志」子どもたちに必要な学びとは②未来のために教育と社会のつながりを密にするには―を柱に意見交換。

 ①について午耒教頭は「今はいろいろな技術が進んでいるので、外部とやり取りできる道具なども活用し、多様性を認める教育を進めていくことが大事」と強調した。

(関係団体 2021-02-25付)

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