札幌市伏見中が防災講演会　災害から命守るには　講演・体験活動で考える

（札幌市 2021-02-26付）

ダンボールベッドづくりに挑戦する生徒たち

　札幌市立伏見中学校（勝田真塩校長）は２４日、１・２年生および特別支援学級の生徒を対象に、防災にかかわる講演会を開いた。札幌市ＰＴＡ共済会が実施する２０２０年度「命の授業」応援事業の一環。日本赤十字北海道看護大学の根本昌宏教授が、「北海道の災害について考えよう～命を守る。私たちにできることは何か」と題して講演。特別支援学級の生徒に対しては、床に敷いたブルーシートとダンボールベッドの使い心地、暖かさの違いを体験する活動を行った。

　事業は、いじめ・不登校問題など命を大切にする指導の充実に取り組む市内中学校を対象に本年度から実施。生徒に自分や他者のかけがえのない命を大切にすることや他人を思いやる心などを育むことをねらいに、講演会や出前授業を支援する活動を行っている。

　同校では、根本教授を講師に防災にかかわる講演会を開催。

　新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から特別支援学級、１年、２年の順に３～５校時に分けて実施した。

　うち、特別支援学級を対象にした授業では、ダンボールベッドづくりなど体験型の授業を展開。生徒たちはブルーシートやダンボールベッドに座ったり横になったりして床に敷いたブルーシートとダンボールベッドの違いを肌で感じた。

　体験した生徒たちは（ダンボールの方が）「座り心地がよい」「お尻が痛くなくて暖かい」などの声を挙げていた。

　このほか、根本教授は講演の中で、防災について考える際に大切なポイントとして①電気のない生活を想像する②少しでも災害に関心をもつ③誰かのことを思う④自分の地域を知る―の４点を提示。一番に自分の安全を確保することや誰かのためにできることを見つけること、住んでいる地域に関心をもつことの大切さを呼びかけた。

(札幌市 2021-02-26付)