【解説】道内２大学でデジタル活用事業

（解説 2021-03-15付）

　文部科学省は、デジタルを活用した大学・高専教育高度化プランの事業実施機関を決定した。道内から北海道大学２事業、道教育大学１事業の計３事業を採択。学修管理システム機能を活用した個に応じた教育の実現、学修成果の可視化による教員志望意識の向上など、デジタル技術を活用した取組を進める。

　新型コロナウイルス感染症の影響で、大学・高等専門学校では遠隔授業実施を余儀なくされた。課題はあったものの、教員や学生からは「繰り返し学習できる」「質問がしやすい」などの意見も挙がった。

　このため文科省は、令和３年度からデジタルを活用した大学・高専教育高度化プランを計画。学修者本位の教育の実現や学びの質の向上に資する環境を整備し、ポストコロナ時代の高等教育において、デジタル技術を活用して教育の質の向上・普及を図る。

　ことし１月から公募を開始。大学等から２５２件の申請があり、審査の結果、５４件の事業を採択した。

　このうち、道内からは、北海道大の「教育データを根拠にした学修者本位の教育の実現に向けたLMS（学習管理）機能拡張事業」、道教育大の「次世代型LMSとCBTの高度化（TestからTrainingへ）による主体的学びの創造～学修成果の可視化による学生の教員志望の向上」が採択となった。学習管理システムによる学修者の習熟度の把握や教材の管理、学習履歴のAI解析などを行い、個人に最適化された教育の実現を図っていく。

　学びの質の向上では、北海道大の「OER（オープン教育資源）を活用したデジタル・シームレス学習を普及する先導的学習環境の構築」が採択に。教材の共有、学習グループの運営や学習評価ツールの共同利用などの取組を進める。

(解説 2021-03-15付)