北教組 たたかいの具体的な進め方 教育課程の自主編成推進 『18の提言』活用し実践
(関係団体 2021-03-17付)

 北教組(木下真一中央執行委員長)の第125回中央委員会で決定した「たたかいの具体的な進め方」の概要はつぎのとおり。

【憲法改悪に反対し、違憲の「戦争法」・改悪教育基本法の撤廃を基本に、「教育基本法を元にもどす」運動を進め、平和・民主・人権・共生・地球環境・自治の教育確立のため「みんなで平和憲法を守り、教育を創る道民運動」を展開するとともに、学習指導要領と対峙し、自主教研運動をさらに強化するたたかい】

▼みんなで平和憲法を守り、教育を創る道民運動を教育を語る全道対話運動を基本に引き続き全道一斉に取り組む

▽教育を語る全道対話運動は、様々な機会を活用し、北教組運動や今日的教育課題の解決について組合員一人ひとりが保護者・住民などに自分の言葉で語り、理解と協力を求める取組を強化する。

▽管理主義や体罰を排し、子どもの権利条約が息づく学校づくりなど学校を変える運動に取り組む。

▽道教委のこれからの高校づくりに関する指針、公立高校配置計画等の撤回・再考を求めるとともに、入試選抜制度の改善など、豊かな教育を保障する高校教育改革を目指し、保護者・地域と連帯した取組を強化する。

▽この運動は、民主教育を進める道民連合および各住民会議を基軸に、連合、平和運動フォーラム、母と女性教職員の会、道退職教職員連絡協議会など民主的諸団体や、北政連・組織推薦議員、道教育問題懇談会、保護者、住民、学者・弁護士等と連携して進める。

▼民主教育を否定する教育改革に対して、組織的に批判・検討を行い、差別・選別を徹底する攻撃や教育の国家統制・民営化を許さない取組を強める。

▽文部科学省の全国学力・学習状況調査や全国体力・運動能力、運動習慣等調査などに反対し、文科省・道教委・地教委による一方的な実施とさせず、調査結果の一方的な分析・検証や学校名を明らかにした結果公表、点数偏重・競争主義に基づく学力向上策や体力向上策、教育課程の内容・方法・評価に不当に介入する改善指導などに反対する。

▽現場実態を顧みない道教委の点数学力偏重の事業などに反対し、中止・形骸化に向けた取組を強化する。

▽免許更新制に反対し、凍結・撤廃を基本に、当面、対象者の負担増や失効・失職など不利益とならないよう取組を強化する。

▼学習指導要領に対峙するとともに、新年度に向け、職場教研体制を確立し、私たちが目指す完全学校5日制の確立に向けた教育課程の自主編成を推進する。

▽学校改革・教育課程自主編成推進委員会(以下、学校改革委員会)作成の職場討議資料『“自分らしく”“よりよく生きる”学びのための18の提言~学習指導要領を越えた先にあるもの』(以下、18の提言)を活用し、実践を進めるとともに、第71次合研に結集し討議を深める。

▽各支部における教文担当者や教科研究委員などは、各級段階における取組を広げる核となるよう学習を重ね、支部内での学習を組織する。また、平和的な社会の形成者を育むための人権教育を基盤とした主権者教育を進めるため、主権者への学びについて、『18の提言』をもとに各級段階で学習を深めるとともに批判・検討を行う。

▽各支部・支会・分会は、本報告、『18の提言』を活用し、実践を進めるとともに、完全学校5日制確立に向けた自主編成運動について総括し、新年度に向けた教研体制を確立する。また、自主編成推進機関を引き続き設置し、完全学校5日制の教育課程実現のために必要な点検・検証を行うとともに、学校改革委員会の報告等を活用した学習・実践を組織強化・拡大と一体的に進める。その際、共同研究者、学校改革委員、教科研究委員などのオルグを活用する。

▽本部は、引き続き学校改革委員会を設置し、これまでの取組の総括を行う。また、教科研究委員会において、教科書の批判・検討などに取り組み、その成果は4月以降、ホームページにて公開する。

▽教育課程の編成に当たっては、つぎの諸点を基本に取組を強化する。

①教育課程については、授業時数をはじめ、教材の精選・重点化を図り、完全学校5日制確立へ向けた自主編成による実践化を進める。

②土曜授業の一方的な実施に反対する。

③1単位時間については、小学校40分・中学校45分など、弾力化を進めることを基本とし、子どもの実態などに合わせて創意ある取組を進める。

④総合学習については、文科省の総合的な学習の時間とならないよう、平和・人権・環境・地域を課題として、立場性・テーマ性を明らかにする中で、『18の提言』等に基づき実践する。

⑤文科省「生活科」に反対し、社会・自然科学的認識を育てる自主編成の観点から、合科または総合学習として実践を進める。

⑥小学校における外国語活動や英語の教科化に反対し、外国語活動については、外国の文化、生活、歴史等の多文化理解を育むものとして実践する。また、小学校英語については『18の提言』をもとに問題点の学習を進めるとともに、平和、人権、環境などの観点から自主編成運動を進める。

⑦文科省のプログラミング教育については、問題点を明らかにし、一方的なものとさせず、子どもの豊かな学びとなるよう検討を行う。

⑧「特別の教科 道徳」に対決するため、『18の提言』の提起に基づき学習を深め、道徳性の教育の実践を進める。道徳教育については、全領域を通して人権教育を進めるとともに、子どもの権利条約が息づく学校の実現に向け取り組む。

▽部活動については、社会教育への移行に向け取り組む。

▽文科省・道教委による食育、食に関する指導の批判学習を行い、押し付けに反対する。

▼日の丸・君が代強制反対のたたかいは、①子どもを主人公とした卒・入学式づくり②子ども・教職員の人権を著しく侵害する日の丸・君が代強制に抵抗するたたかい―を重点に取り組む

▼教育内容・方法の押し付けや教職員の管理統制を排除するとともに、多忙化を解消し子どもとのふれあいを保障するため、研修の抜本的な見直しを進める

▽本部は、教職員の負担軽減に向け研修などの見直しにかかわる道教委交渉を強化する。

▽各分会は、校内研・公開研などを見直し、校内研修と職場教研活動の一体化に向けた取組を行う。

▼反核・平和・国際連帯の教育および人権教育を強化する

▽平和教育については、すべての学校で「とりたてて行う平和教育の日」を設けるなど、教育課程に位置付け実践に取り組む。

▽平和教育推進委員会において、平和教育実践に活用可能な教材を作成し、ホームページに掲載する。また、委員会が作成した動画を支部に提供し、支部・支会・分会学習会での活用を図る。

▽「ほっかいどう平和マップ」(2009年5月、ホームページ掲載)を積極的に活用し、平和教育の実践を進める。

▽子どもを主人公とした卒・入学式の取組を青年層組合員に継承するため、オンライン交流会を実施する。

▽自然環境問題、公害、原発、核のごみなどの課題について教育課程に位置付け、環境教育の推進を図る。

▽現実に起こっている戦争の実態や平和を脅かす状況、核兵器禁止条約発効後の世界の動きなどについて子どもとともに学習を深める。

▽アイヌ民族に関する人権教育推進委員会による職場討議資料『北教組版ウポポイガイドブック(仮)』(2021年3月発行予定)やホームページ学習資料などを活用し、生活、文化、歴史など様々な観点からアイヌ民族にかかわる学習を進める。

▼男女平等教育を強化する

▽性差別・性別役割分業撤廃に向けて進んだ実践に学び、呼称、整列など意識・慣習の見直し、教科書の点検、性別で分けない名簿の拡大、ジェンダーの観点を入れた自主編成に取り組む。

▽多様な性について学習を進め、授業実践に取り組む。

▼すべての障がいのある子どもの学習権の完全保障を目指し、文科省の特別支援教育に反対し、「分けることは差別である」との意識をもち、共生・共学の実現に向けて地域や保護者などと連携した運動を進める

▽国連障害者権利条約、サラマンカ宣言、障害者基本法、障害者差別解消法、道障がい者条例の理念を実現するため、インクルーシブ教育の取組を強化する。

▽障がいのある・なしにかかわらず普通学級で学ぶための教育内容・方法、教育条件を充実させるなど合理的配慮を進める。

▽障がいのある子どもの地元の普通高校進学を図るため、受入体制整備や進級・卒業の単位認定などの課題について合理的配慮を求めるなど、後期中等教育を保障する運動を展開する。高校の通級については、新たな分離につながらないよう取組を強化する。

▽文科省「特別支援教育」に反対し、いわゆるLD、ADHD、高機能自閉症など新たな差別を生じさせないため、職場討議資料などを活用して組織的に批判学習を深める。

▼LGBTsや「外国につながる子ども」など様々なマイノリティの人権を保障する観点から、本部は3月開催予定の教文部長会議において、北教組が考えるインクルーシブ教育の理念を提起し、課題を整理する。その上で、学校改革委員会や女子教育問題推進委員会、共生・共学推進委員会などからなる仮称・インクルーシブ教育検討委員会を設置し、議論を深め、第71次全道合研において今後の方向性を示す

▼豊かな教育を保障する高校教育改革を目指し、運動を発展させる

▽機械的な統廃合を進める道教委「これからの高校づくりに関する指針」「公立高校配置計画」等の撤回・再考を求める。

▽すべての子どもたちに後期中等教育を保障するため、日教組や連合等と連携し、高校授業料無償化への所得制限や朝鮮学校の適用除外に反対するとともに、給付型奨学金制度の拡充に向け、道民運動を強化する。

▼保体審や道学校保健会事業について批判学習を進め、学校保健の管理体制強化、画一的な健康・体力づくりなどに反対し、子どもの命と健康を守るため、全教職員で進める学校保健を確立する。

▽子どもの命と健康を守るため、学校での健康診断は感染防止を第一に努める。また、受ける側の選択権を保障した健康診断の確立を目指す。学校での集団フッ素洗口については、コロナ禍においては安全性の観点から特に中止を求める取組を強化する。

▽予防接種について学習を深めるとともに、安全性・有効性・必要性の観点から国や各自治体に対して情報の提供と選択権の保障を求める。

▽差別・偏見をなくし、人権教育の観点から「感染症をどうとらえるか」について学習を深める。

▼学校改革委員会においてこれまでの自主編成運動の総括を進め、それに基づき第71次教研運動に向けて全組織を挙げ推進体制を確立する

▽第71次教研推進方針をまとめた「自主教研を進めるために」に基づき、自主教研の現状や推進の方向性等について職場を基本に組織論議を深める。

▽第72次以降の自主教研の在り方については、総括に基づき検討し、研究推進体制(共同研究体制やその組織)、分科会構成や合同教研の在り方について検討する。

▽新型コロナウイルス感染症の影響で顕在化した問題の検証や、この間の教育実践について第71次合研で議論し、北教組としてあるべき教育の姿について議論を深めていく。

【組織強化・拡大、主幹教諭および主任制度撤廃・手当阻止のたたかい】

▼新採用者をはじめ未組織者の早期加入を目指し、組織の強化・拡大の取組を進める

▽2021年度の組織強化・拡大の取組は、5月を最重点期とし、前年度からの組合員数純増を目標に組織拡大センターや各支部・専門部との連携など組織拡大体制を強化して、2021・2022年度採用者を最重点に早期加入の実現に取り組む。

▽分会会議の定例開催を目指し、分会体制を強化する。

①各分会は、3月までに全分会員の討議による分会総括を行い、これを新年度の方針に生かす。また、分会役員の民主的選出、分会会議の定例化に取り組み、団結力を強化し職場闘争を進める。

②各分会は、校長の異動に伴う着任交渉をはじめ、交渉権と勤務条件確立、超勤解消、教育課程、校内人事などにかかわる年度始めの校長交渉を行い、自律的・民主的職場を確立する。

③職員会議の最高決議機関化を目指した取組を進める。また、校長権限の強化を意図した職員会議の内規を制定させない取組を進める。

④少人数分会・一人分会では、近隣分会や支会単位で定期的な交流の場を設定するなど取組の強化を図る。

▽学校事務職員の全校配置を要求するとともに、学校事務の共同実施・センター化、事務長設置、道立学校運営支援室、新たなミッションを担う事務職員は差別・分断、合理化・統制をねらうものであることから、組織的に学習を行い、反対の取組を強化する。

▽北教労協(道私教協、札幌市高教、北教組)を中心とする教育共闘の拡大前進に向けた取組を強化する。

▽全教、北学労、全日教連などによる北教組団結を破壊する動きに対しては、北教組運動の歴史や成果を明らかにし、これを阻止する。

▼主任制度実態化阻止と自律的・民主的職場づくりのたたかいを進める

▽5戦術を基本とする職場闘争と単層構造による自律的・民主的職場づくりの重要性などについて学習し、主任制度の実態化を阻止するため、たたかう意志統一を行う。

▽主任制度撤廃・手当を阻止するため、主任の命課拒否・返上、手当の請求権放棄、精査交渉、主任手当返還、現金返還行動の5戦術を基本に取り組む。

▽自律的・民主的職場体制の確立に向け、職員会議の最高決議機関化、主任等を機能させない学校運営組織・業務分担(主任の呼称廃止・記述削除、一人一係、月当番交代制、一方的人事配置の廃止、係相互間・学年相互間の連絡・協力体制の確立等)を実現し、運営委員会(企画委員会)や主任会議の廃止等を中心課題として職場づくりに取り組む。

▽子どもを取り巻く厳しい状況を克服するため、主任制反対闘争と一体的に主任手当の社会的還元に取り組む。また、引き続き主任手当活用検討委員会において事業の成果と課題について検証し、見直しに向けて取り組む。

▽保健主事制度撤廃を目指すとともに、保健主事の任命枠を養護教員にも拡大する学校管理規則の改正に反対し、保健主事制度の実態化を阻止するため、保健主事を受けない取組を強化する。また、手当支給阻止の取組を継続する。養護教員への兼職発令は「させない・求めない」、保健の授業は「しない・させない」職場体制の確立を目指し、取組を進める。

▼文科省「チームとしての学校」や主幹教諭をはじめとする新たな職の設置など職場の管理強化に反対する取組を進める

▼組合員の人事要求を実現するため、2020年度人事闘争方針に基づき、組織の総力を挙げて民主的人事交流を実現するたたかいを強力に進める。また、この取組と合わせて、再任用を希望している組合員の要求を実現するための取組を進める

▼本部は、政令市への給与負担移譲となった札教組と賃金・勤務条件の改善に向け連携して交渉を強化するとともに、北教組運動の前進のため最重要課題として取り組む

【2021年春闘勝利、学校職員人事評価制度に反対し、実態化を許さないたたかい】

▼2021年春闘は、格差是正を中心に、公務員制度改悪・総人件費削減に反対するたたかいと一体的に、①「教職員賃金の削減」「給与適正化」反対、独自削減の実損回復②義教制度改悪阻止・2分の1復元③超勤解消・勤務時間順守、各種休暇制度の拡充④年金・医療等社会保障制度の抜本的改革⑤教育予算の大幅増―などを重点に、日政連議員を中心に院内闘争を強めるとともに、広範な労働者、市民と連携してたたかう

▽本格的賃金闘争を展望しつつ、人勧の官民比較方法の抜本的改善・比較対象企業規模100人以上への回復・勧告の早期完全実施を目指し、ストライキを基軸に対政府・関係機関交渉を強化する。

▽道段階では、連合北海道・構成産別・地協・地区連合などで構成する2021北海道春闘闘争本部に結集するとともに、各地域の地協・地区連合闘争委員会の提起する諸闘争に参加し、未組織労働者・地域住民と連帯して大衆行動を広げ、地域春闘を発展させる。

▽ILO勧告に基づく争議権を含む労働基本権の完全回復など民主的な公務員制度の確立を求めるたたかいを連合・公務労協・日教組とともに進める。

▽公務員・教職員の賃金・労働条件の改悪、政府の総人件費削減に反対し、公務労協・日教組・他県と連帯して取組を強化する。

▽65歳までの段階的な定年延長については、教職員の実態を踏まえた制度とするよう取組を強化する。当面、再任用制度の拡充に向け、地公三者に結集し、定数外措置や定年前職員と同様の手当支給を求め、人事委員会、道・道教委交渉を強化する。また、本人の要求に基づく任用・配置を求めて各級段階で取組を進める。

▽学校事務職員等の賃金改善に向け、各級の昇格基準の改善の実現を求める。

▽義教制度の改悪に反対し、当面、国庫負担率を2分の1に復活させるため、日教組や教育関係団体と連携した取組を強化する。

▽教職員賃金の改善を目指して取組を強化し、日教組に意見反映する。日教組の賃金要求が決定された段階では、産別統一闘争の原則から、その決定を北教組要求とし、2021春闘・人勧期・確定期のたたかいで実現を目指す。

▼学校職員人事評価制度の撤廃を基本に、一方的な実施を許さず、実態化を阻止するため、組織の総力を挙げてたたかう

▽2021年「6月勤勉手当」、2022年「1月昇給」に反映される3月評語については、すべての教職員を「B」以上とさせるため、各級段階での取組を強化する。

▽昇給については、すべての教職員の賃金改善とするよう求め、昇給区分を明らかにさせるなど判定結果を共有し、差別賃金につながらないよう各級段階での取組を強化する。

▽勤勉手当については、少なくとも直近3回に1回、上位区分を適用するよう求め、成績区分を明らかにさせるなど判定結果を共有し、差別賃金につながらないよう各級段階での取組を強化する。

▽不当な実態があった場合は改善を求め、苦情相談・処理、措置要求に取り組む。

【超勤・多忙化解消、「11・13通達」等の職場への定着、労働条件改善、諸権利定着・拡大、労働基本権確立、反弾圧のたたかい】

▼協定書破棄の実態化を許さず、職場の団結を基盤に各級段階の交渉を強化し、11・13通達等を職場に定着・順守させ、超勤を排除するたたかいを進める

▽新年度に向けて、勤務条件にかかわるものはすべて交渉を配置し、交渉権を確立する取組を強化する。

▽11・13通達等を順守させ、超勤排除、諸権利・勤務条件の確立・完全定着を図る。そのため、各級段階で交渉回答等を活用し、年度始めに、すべての分会が、休憩を含む勤務時間の割り振り、超勤の回復措置、諸権利などについて積極的に交渉を行い、勤務条件を確定する。さらに、分会独自の要求についても、校長交渉などによって実現を図る。

▽時間外勤務は原則として行わない。また、学校行事は原則的には週休日・休日に実施しないこととし、やむを得ず行う場合は、①振替・代休はできるかぎり直近に行う②やむを得ず長期休業期間中等に振替を行う場合には完全に措置させる③3時間45分と4時間の割り振り変更を合わせて1日の振替とさせる―など振替を必ず措置させる。

▽修学旅行的行事等の回復については、

①修学旅行の引率業務等に従事する職員の勤務時間の割り振り等に関する要領に基づき、実質的な回復を措置させるよう取組を強化する。

②修学旅行・宿泊研修については、1泊2日で最低1日以上、3泊4日で最低2日以上、帰着後の直近に割り振りなし、勤務不要とするなど実質的な回復を措置させる。

③その他の対象業務については、年間行事計画等に位置付けた上で、やむを得ず超勤をせざるを得ない場合、要領に基づき実質的な回復を措置させるよう取り組む。

▼超勤・多忙化解消を目指すとともに、勤務・教育条件改善のたたかいを進める

▽持ち授業時間数の上限設定、教職員定数改善、学習指導要領に基づく年間総授業時数の削減、部活動の社会教育への移行、給特法廃止・抜本的見直しなどを求めるため、「9月勤務実態記録結果」を活用し、日教組・連合・識者などと連携し教職員の長時間労働是正キャンペーンを引き続き展開し、現場の超勤実態を広く発信する取組を進める。

▽公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインの指針化については、管理職に時間外在校等時間を正確に把握させ、少なくとも上限範囲内となるよう業務削減を求める。

▽1年単位の変形労働時間制の学校現場への一方的な導入を阻止するため、各級段階の取組を強化する。

①勤務時間の客観的把握と月ごとの集計・開示をすべての分会で徹底させる。

②導入の前提としている上限順守などについて厳格に取り扱わせる。

③導入要否にかかわっては、労使交渉によって決定させる。

④要領、特例を存置させる。

▽各級段階の交渉を強化し、教育委員会・校長の責任で勤務時間を把握させ、「原則として時間外勤務を命じない」ことを順守させるとともに、道教委交渉回答・「通知」などを活用し、超勤解消に向けた取組を進める。

▽本部・本庁間交渉を強化し、道教委「北海道アクション・プラン」の問題点を改善させるとともに、超勤排除に向けた制度改善や実効ある解消策を早急に策定させる。

▽36協定については、事務職員部等と連携し、一方的な締結・更新とさせないよう交渉を強化する。

▽各分会は、校長に対し、①勤務時間の順守②一斉・一括による休憩時間の措置と確保③依頼業務の排除や教育課程以外の業務の見直し④部活動時間順守・休養日確保による過熱化防止⑤要領、特例を最大限活用した実質的な回復―など超勤排除の徹底・勤務時間順守の具体策を求める。

▽すべての分会において勤務実態記録(9月実施予定)に取り組み、勤務時間の精査を行うとともに、その結果に基づき実効ある超勤解消策を求める。詳細については、全道戦術会議の議を経て決定する。

▽特別休暇などの諸権利を積極的に行使する。

▼勤務時間の割り振り(出勤時間、退勤時間、休憩時間の配置・確保)については、校長の一方的な変更を許さず交渉によって決定する。

▼教職員の命と健康を守るため、労働条件・職場環境の改善を進める

▽超勤を解消し、諸権利が完全に行使できる職場体制の確立を目指す。災害発生時には、公務災害認定に積極的に取り組む。

▽新型コロナウイルス感染症による消毒作業は、外部委託とさせるとともに、対象者は災害事故休暇、在宅勤務を積極的に活用する。

▽パワーハラスメント、セクシャルハラスメントなど、あらゆるハラスメント根絶に向け、誰もが安心して働ける職場環境づくりに取り組む。

▼労働基本権回復、民主教育の確立を目指し、反弾圧、処分阻止・撤回、実損回復のたたかいを強力に進める

▽労働法改悪に反対し、労働者の側に立った法整備となるよう日教組・連合とともに院内外の闘争に取り組む。

▽不当な弾圧・処分などに対しては、撤回・取消・実損回復などを求めて裁判審理闘争を行う。

【男女平等社会の実現をめざし、人権の保障、性差別の撤廃、女性参画の推進、女性の権利定着・拡大のたたかい】

▼男女平等、人権の保障、家族の多様な在り方を認め合う観点から、家族条項の新設をもくろむ憲法第24条の改悪を阻止する取組を強化する。また、選択的夫婦別姓などを柱とする民法改正については早期実現を目指し、日教組・連合と連携して取り組む

▼男女平等社会実現を目指す取組を積極的に進める

▽決議機関への女性の参画を本部30%、支部40%、支会・分会50%を目指し取組を強化する

▽支部・支会・分会は、女性参画推進委員会を設置し、組織的に学習を深め、「男女平等参画社会をめざし、女性の参画を推進する北教組第2次行動計画」実現に向け取組を強化する。

▼仕事と家庭の両立支援を実効性のあるものとするため、諸権利行使・定着・拡大に向けて地公三者とともに取り組む

(関係団体 2021-03-17付)

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