特別支援ICT就労促進実践校　札幌視覚支援など５校に　道教委　７月から学習開始

（道・道教委 2021-04-28付）

　道教委は、令和３年度の新規施策となる特別支援学校ICT就労促進事業の実践校を決定した。札幌視覚支援学校など５校で、７月からヤフー㈱との連携によるウェブマーケティングの授業実践やICTの基礎技術を学ぶ学習を開始。札幌あいの里高等支援学校と岩見沢高等養護学校の２校は、学校生産物のオンライン販売に取り組む予定。

　事業は、障がいのある生徒の就労促進に向け、道教委と民間団体、労働、福祉等の関係機関が連携し、社会の情報化に対応した情報活用能力の育成に向けた取組を充実させることを通し、職域の拡大、障がいの種類・程度、居住地によらない職業選択が可能となることを目指すもの。事業の実施期間は１年間。

　令和３年度実践校として、札幌視覚支援、高等聾学校、札幌あいの里高等支援、岩見沢高等養護、手稲養護学校三角山分校の５校を決定した。

　実践校では、北海道応援団企業のヤフーと連携し、販売ターゲットの選定や商品PRの作成などのウェブマーケティング学習を実施。主体的に情報技術を選択・活用する情報活用能力を育成するとともに、情報技術を活用した職業への入職意識をかん養する。札幌あいの里高等支援、岩見沢高等養護の２校は、学校生産物の販売サイトの作成、商品の受注・梱包・発送を体験する学習を予定している。

　また、就職支援団体など関係機関と連携し、ICT活用能力に関する基礎的な技能、ICTに関する資格取得に向けた講習会を開催するほか、情報の授業においてICT活用能力の育成に向けた教育活動を行う。

　取組の推進に当たり、道教委は、有識者、福祉・労働などの関係機関、企業、実践校などからなる事業検討委員会を６月以降に開催。事業の方向性の検討や取組内容の評価、職域拡大に関する取組について協議する。成果普及交流会も開催し、実践校の成果を発表する予定。

(道・道教委 2021-04-28付)