道　第６回人権施策推進懇談会　人権侵害等で文言追加　改定内容確認　２定で報告へ

（道・道教委 2021-05-31付）

基本方針の修正個所を確認・協議した

　道は２６日、札幌市内の道第２水産ビルで第６回道人権施策推進懇談会を開催した。構成員と事務局が出席し、策定以来、初の改定となる道人権施策推進基本方針について、改定案を紹介。インターネットの人権侵害にかかわる内容では、ことし３月に成立した、裁判手続きの創設などを内容とした改正プロバイダ責任制限法を追加したことなどが示された。

　道は、平成１５年３月に道人権施策推進基本方針を策定。策定以来、初の改定を目指し、昨年６月に学識経験者などを構成員とした道人権施策推進懇談会を設置し、検討を進めている。

　道人権施策推進基本方針は、①基本的な考え方②分野別施策の推進③人権施策の総合的・効果的な推進―の３章で構成。

　道が重点的に取り組むべき課題として人権施策の基本的な方向を明らかにし、ＳＤＧｓ（持続可能な開発目標）の趣旨に対応した内容で整理。性的マイノリティやインターネットの人権侵害などに関する施策を記載している。

　懇談会で事務局は、パブリックコメントで寄せられた素案への意見と道の考え方を報告。基本的事項６件、子どもの人権について２件、アイヌの人たちの人権について１５件、外国人の人権について７件、性的マイノリティの人権について５件、インターネットにおける人権問題について８件、そのほかの人権問題について２件、第３章について１件の内容を紹介した。

　意見を踏まえ、事務局が修正個所を説明。中で、インターネットの人権侵害については、「令和３年４月には、より円滑な被害者の救済を図る目的として、発信者情報の開示に必要な手続きについて、新たな裁判手続きを創設することなどを内容とした改正プロバイダ責任制限法が成立した」と追加したことが示された。

　基本方針・施策の点検について、「定期的に点検」から「５年を目安に必要な見直しを行う」と変更。国の動きなどを注視しながら点検を行うとした。

　このほか、文言や表現などの修正個所については、差別的な表現がないように配慮していることなどを伝えた。

　改定案は、６月の道議会第２回定例会で報告する予定。その上で、７月の改定を目指し内容をまとめていく。

(道・道教委 2021-05-31付)