道教委 体罰調査(札幌市除く) 2年度 半減し8件 被害生徒8人 傷害1件
(道・道教委 2021-05-31付)

 道教委は、道内公立学校(札幌市を除く)における令和2年度の体罰等にかかる実態調査結果をまとめた。体罰件数は前年度の16件から8件に減少。被害を受けた生徒数は8人で、前年度の20人から12人減少。傷害があったケースは1件だった。

 調査は、体罰等に関する実態の把握と事故防止の徹底を図ることを目的として毎年度実施しているもの。

 対象は、道立学校261校、札幌市を除く市町村立学校1286校の教職員、スクールカウンセラー、保護者、中学校、義務教育学校後期課程、高校、中等教育学校、特別支援学校中学部・高等部の生徒。対象者約50万人のうち、約30万人から回答を得た。

 全校種合わせた体罰の件数は、前年度比8件減の8件。このうちすでに報告を受けていたものが6件、教育委員会への報告がなく、調査で判明したものが2件。学校種別にみると市町村立小学校5校、中学校1校、道立高校1校、道立特別支援学校1校だった。

 被害を受けた生徒数は前年度比12人減の8人で、うち既報分が6人、今回調査分が2人。

 体罰が行われた場面は、授業中が5件、部活動中が1件、休み時間が1件、その他(登校時、給食時間など)が1件。

 体罰の様態をみると、「殴る」4件、「蹴る」2件、「その他(胸ぐらをつかむ、髪をつかみ引っ張るなど)」2件。体罰によって傷害があったケースは、前年度と同数の1件(左鎖骨骨折)だった。

 体罰の把握のきっかけ(複数回答)は、教員からの申告が5件、保護者からの訴えが2件、児童生徒からの訴えが1件となっている。

 把握した体罰のうち、2件(すべて既報分)は、ことし3月末までに処分を完了した。

 なお、外部指導者による暴力は発生していない。

 体罰防止に関する校内研修やその他の取組等を通じて指導を行った学校の割合は前年度に続き100%。それ以外に体罰防止に関する取組を行った教職員の割合は2・2ポイント増の56・0%だった。

 今回調査で判明した体罰に関して道教委は、事実関係を調査して厳正に対処する方針。

 学校においては、指導資料を活用した校内研修の複数回実施、個別面談を利用した指導、外部指導者に対する指導資料を活用した研修など、引き続き体罰への認識を深め、事故の未然防止の徹底に取り組むとしている。

(道・道教委 2021-05-31付)

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