蘭越小 フロンティアキッズ育成事業 町を良くする方策考察 SDGs学び地域未来図作成
(道・道教委 2021-06-02付)

蘭越小フロンティアキッズ
4月には外部講師を迎え、SDGsについて理解を深めた

 【小樽発】蘭越町立蘭越小学校(五十嵐宰校長)は本年度、道のフロンティアキッズ育成事業実施校として、「未来の蘭越」を考える授業に取り組む。5年生が対象。総合的な学習の時間約20時間を充て、町の特産品や自然についての調べ学習、近隣地域との比較学習を展開。SDGs(持続可能な開発目標)の視点を取り入れながら、学習成果を「未来の蘭越予想図」として取りまとめることで、地域に貢献する心を育成する。赤松慎也教頭は「自分たちの住む町を良くするにはどうすればいいのかを考える良い機会」と期待する。

 道環境生活部が所管するフロンティアキッズ育成事業は、小学5年生を対象に、総合的な学習の時間において、自然や街並みを未来に残す方法を考える「地域未来図」の作成など、SDGsの視点を活用した環境教育を展開するもの。

 蘭越小では、未来の蘭越を考えることを目標に、総合的な学習の時間約20時間を充て、5年生が複数のグループごとに未来の蘭越予想図を作成、発表する。理想の蘭越町を考える活動や、蘭越町以外の町の魅力を調べる活動を通じ、児童たちに故郷に誇りをもってもらい、地域の発展に貢献しようという心情を育む。

 活動内容を、①蘭越町の魅力についての調べ学習②蘭越町の魅力体験学習③近隣地域との比較学習④蘭越町の魅力をまとめる学習―の4項目に分け展開する。

 4月には「蘭越町の魅力と言えば何なのか」について考え、蘭越町のPRカードづくりを実施した。27日には、北海道国際交流センターの池田誠さんらを講師に迎え、SDGsの17の目標について学習。SDGsについて理解を深めた。

 また、これまでに育苗センターを見学し、町の特産品である米について理解を深め、実際に田植え作業などを行い、町の魅力を体感した。

 今後は蘭越町の自然や観光について一層理解を深めるため、複数のグループに分かれ、近隣の倶知安町やニセコ町などを訪れ、その町の魅力を調査する。2学期に予定している森町での宿泊体験学習と関連付け、近隣地域との比較学習に取り組むことで、観光資源などの活用方法を学ぶ。

 9月ころには、再度講師を招きSDGsについて学習。児童たちがまとめる町の魅力と、SDGsにどのようなかかわりがあるのかを学ぶ。

 秋ごろには、他の指定校を含めた6校と合同で、それぞれがつくった地域未来図の発表会を実施する予定となっている。

 事業計画当初は「米づくり」にテーマを絞って町の魅力をまとめる予定だったが、赤松教頭は「せっかくの機会なので、児童の興味・関心に沿って様々な視点から町の魅力を学んでほしい」との思いから、グループごとにジャンルにとらわれず発表する形に変更したことを明かす。

 「今までも総合的な学習の時間を使い、地域の魅力について学習してきたが、他の町との比較は行っていない」と話し、「SDGsとも関連付け、児童たちに“町をより良くするにはどうすればいいのか”について、考えてほしい」と期待している。

(道・道教委 2021-06-02付)

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