道教委 専門高NEXT人材育成協 岩農、札工 3年度研究説明 農業用ハウス加温など(道・道教委 2021-06-03付)
道庁別館に集まった委員たち
道教委は5月31日、令和3年度第1回専門高校NEXT人材育成協議会をオンラインで開いた。委員10人のほか、専門高校フューチャープロジェクト指定校の岩見沢農業高校と札幌工業高校が参加。岩見沢農業高は本年度、植物残渣からのバイオガスと廃油等を利用したバイオディーゼルをかけ合わせた混合燃料によるハウス加温の実践研究に着手するほか、札幌工業高は岩見沢農業高とのコラボレーションプロジェクトとして、地熱や米ぬか発酵熱の利用、ハウスのスマート化などに取り組むことを発表した。
事業は、実践的職業教育推進事業の一環で、2年度から3ヵ年計画で開始。円滑に推進するため、各指定校の計画等を確認し、実践研究の成果と課題等のまとめや検証・評価を行い、専門的見地から指導助言することを目的としている。
指定校は、岩見沢農業高と札幌工業高の2校。大学や企業等と連携し、地域産業の改題解決に必要な資質・能力を育成するための実践研究を行い、成果を全道に広く普及させることによって、本道における実践的な職業教育の充実を図る。
開会式冒頭、柴田亨高校教育課長があいさつ。新型コロナウイルス感染症の影響によって、当初の計画どおり実践研究を進めることが難しい状況が続き、「大変な苦労があったのではないか」と振り返った。
その上で、「本道における実践的な職業教育の充実に向けて、実り多き機会としてほしい」などと期待を寄せた。
続いて、岩見沢農業高と札幌工業高が実践研究の内容を説明。
岩見沢農業高は、研究主題を「北海道におけるハウス構造とバイオマスエネルギー等を活用した野菜類周年利用技術の確立」と設定し、農業科学科と農業土木工学科の2学科で研究を進めている。
本年度は、植物残渣からのバイオガスと廃油等を利用したバイオディーゼルをかけ合わせた混合燃料によるハウス加温などに着手することなどを説明。米ぬかの発酵熱を利用したハウス内加温の検討や、夏秋期出荷を中心としたハウス野菜類栽培の実践などの研究を進めていく。
札幌工業高は、「専門高校における産業教育の充実と人材育成~イノベーションを起こす“多角的ものづくりスキル”を身に付けた人づくり」と設定。設置学科すべてが参加し、全校規模で取り組んでいる。
本年度は、セルフブランディングプログラム・先端技術講義、アントレプレナーシップ、企業とのコラボレーションチャレンジなどに取り組む。
岩見沢農業高とのコラボレーションチャレンジについては、寒地無加温蔬菜栽培プロジェクトとして地熱利用、土地断熱、バイオヒーター米ぬか発酵熱の利用、ハウスのスマート化などの研究を進めていくことなどを話した。
このあと、委員らと意見交換。「両校で成果などの情報共有を図ることができるシステムを構築してはどうか」などの意見が挙がった。
(道・道教委 2021-06-03付)
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