【解説】コロナ　学生生活への影響

（解説 2021-06-04付）

　文部科学省は、新型コロナウイルス感染症の影響による学生等の学生生活に関する調査の結果を公表した。オンライン授業に対する満足度や経済状況について調査。令和３年１～２月の緊急事態宣言発令中のアルバイト収入が２年１０～１２月の未発令時より大きく減少した学生は約２割。うち、約７割が勤務先の時短営業等の影響を受けたことなどが分かった。

　調査期間は、３年３月５～２７日。実施方法は、国立教育政策研究所と大学などの協力を得て、文科省が作成したウェブサイトから入力。学生約３０００人を無作為に抽出した結果、１７４４人が回答した。

　２年度後期に履修した授業のうち、オンライン授業が「ほとんど」または「すべて」と回答した学生は５９・６％。「満足」「ある程度満足」と回答した学生３７・９％に対し、「あまり満足していない」「満足していない」と答えた学生は２４・６％だった。

　経済状況について、国や学校などによる支援の利用状況は、支援を受けていない学生が全体の約５割。うち、約４分の３が、「支援は必要ない」と回答。一方、約１５％の学生が支援策がよく分からないなどの理由で申請に至らなかった。

　アルバイトをしていた学生は７９・２％。アルバイト収入の使い道は、娯楽など３５・６％、貯金１８・４％、食費１７・５％など。３年１～２月（緊急事態宣言発令中）のアルバイト収入が、２年１０～１２月（未発令時）より大きく減少した学生は２９・１％。減少した学生のうち、７１・７％が、勤務先の時短営業等の影響を受けたと回答。

　オンライン授業について、国や学校に対し「コロナ禍以前に戻すことなく、新しい大学の在り方を考えてほしい」「ゼミや就職のための講座は対面がいい」などとの要望があった。

(解説 2021-06-04付)