【解説】４年度大学入学者選抜実施要項

（解説 2021-06-08付）

　文部科学省は４日、令和４年度大学入学者選抜実施要項を決定した。４年度の大学入学共通テストの本試験は来年１月１５・１６日に実施。前年度と異なり第２日程は設けず、追試験は１月２９・３０日に実施する。

　４日の記者会見で萩生田光一文科大臣は、４年度大学入学者選抜の基本的事項を定める実施要綱の合意が大学入学者選抜協議会で得られたことを報告。

　本年度は全国一斉の臨時休業が実施されていないことから第２日程は設けず、追試験の会場は今後の新型コロナウイルスの感染状況などを踏まえて決定するとした。

　各大学に対しては前年度と同様、個別試験の追試験の設定や別日程での振替受験を可能とするなどの措置を講じるほか、中止・延期になった大会や資格検定試験などに参加できなかったことで受験生が不利とならないよう、努力の過程を評価するよう求めていく。

　高校関係者からの要望を踏まえ、オンライン面接で通信環境の不具合や通信環境を整えることができない場合に試験時間繰り下げの代替措置を講じるほか、大学に連絡窓口を設けて不測の事態に対応するなどの配慮事項の明記を大学に求める。

　各大学の入学者選抜要項は７月末までに公表し、以降は受験生に不利益を与える可能性のある選抜方法の変更を行わないとした。

　萩生田大臣は「前年度と同様、大学入試センターや関係団体等と緊密な連携を図りながら、しっかり準備を進めたい」と述べた。

　同日付で決定した４年度大学入学者選抜にかかる新型コロナウイルス感染症に対応した試験実施のガイドラインでは、試験場内ではマスクで鼻と口の両方を確実に覆うことを義務付け、マスク着用が困難な場合あらかじめ申し出るよう周知するとしている。

(解説 2021-06-08付)