【解説】端末利活用　考え方整理へ

（解説 2021-06-11付）

　文部科学省は９日、ＧＩＧＡスクール構想に基づく１人１台端末の円滑な利活用に関する調査協力者会議の初会合をオンラインで開いた。９月以降、学校現場における端末の利活用状況の実態調査を開始。文献調査や関係者へのヒアリングを行い、本年度中に「１人１台端末の円滑な利活用の促進に向けた考え方」を整理・公表する方針を示した。

　ＧＩＧＡスクール構想に基づく１人１台端末の円滑な利活用に関する調査協力者会議は、端末の円滑な利活用の一層の促進に向けて一定の考え方や参考情報を整理・提供することを目的に設置。

　９日の第１回会議では、２学期以降の１人１台端末環境の積極的な利活用促進に向けた今後の対応について検討。

　具体的には、全国の学校現場でICT環境を安定して管理運営しつつ効果的な指導を行うため、具体的な利活用状況の把握、文献調査・分析を開始する方針を示した。

　端末の利活用状況の実態調査は９～１２月に抽出で実施する予定で、利用する学習場面、使用頻度・時間、使用する端末の機能などを調査。今後、文科省において調査の方向性や項目について検討する。

　文献調査は８～１２月に実施。ICT端末の導入・活用、児童生徒の学びの変容に関する先行的な調査研究事例を国内外から収集し、端末の円滑な利活用の促進に向けた一定の考え方や参考情報を整理する。

　このほか、各分野からの関係者からヒアリングを実施。端末の持ち帰り、情報モラル教育、セキュリティや健康面への影響などの意見を聴取する。

　７～１２月に計５回の会議を開催する予定で、本年度中に１人１台端末の円滑な利活用の促進に向けた考え方を整理・公表する。

(解説 2021-06-11付)