全国知事会　オンライン会合で提言　ワクチン　教職員等優先を　こども庁創設、少人数学級推進も

（国 2021-06-11付）

　全国知事会は１０日、オンラインで会合を開いた。議事では、ワクチン接種において、子どもの安全・安心を確保するため、保育士や教職員等に優先的に接種することなどを提言。こども庁の創設を含めた緊急提言をはじめ、これからの高校教育の在り方などに関する提言も確認。令和４年度国の概算要求に向けては、少人数学級・教科担任制の推進、地方実態に応じた教職員定数の確保などを盛り込むことを確認した。＝詳細は後日掲載＝

　教育関連の議題は、チルドレン・ファースト社会を構築するための緊急提言、夜間中学の設置促進に関する提言、これからの高校教育の在り方に関する提言、４年度国の概算要求に向けた提言など。

　新型コロナウイルス対策関連では、ワクチン接種における優先度を勘案した一般接種にかかわって、子どもの安全・安心を確保するため保育士や教職員等に優先的に接種することなどを提言する。

　チルドレン・ファースト社会の構築にかかわっては、①こども庁の創設②経済的支援の拡充③政府支出拡大と地方財政措置の拡充④国と地方の定期的な協議の場の設置―の４点を緊急提言する。

　夜間中学の設置促進については、教職員定数の拡充などの支援策充実、新設準備・運営補助に関する補助率のかさ上げ、夜間中学設置準備にかかる定数措置の創設、遠隔教育実施のための要件緩和および設備整備などを提言する。

　これからの高校教育の在り方に関しては、各学校におけるより柔軟なカリキュラム編成、修業年限の柔軟化、大学教育の先取履修を単位認定する仕組みを構築するよう働きかけるなど高大連携の一層の促進を提示。また、オンライン教育と対面指導のベストミックスを進めるため、オンライン教育の検証とともに、生活困窮家庭に対する通信費等の支援や、１８歳以下の子どもがいる世帯の通信費の値下げを通信事業者に要請することなどを求める。

　国の概算要求に向けた提言については、通常予算関連として、少人数学級・教科担任制の推進、地方実態に応じた教職員定数の確保、次世代育成支援の抜本強化などを盛り込んだ。

(国 2021-06-11付)