大学拠点接種がスタート

（解説 2021-06-22付）

　新型コロナウイルスワクチンの大学拠点における接種（大学拠点接種）が２１日から始まった。留学予定者へのワクチン接種も、道医療大学を含む１２大学で開始。萩生田光一文部科学大臣は１８日の記者会見で、自大学の関係者のみならず、近隣の学校関係職員にもワクチンを接種し、地域に貢献する意義を強調した。

　文部科学省は、新型コロナウイルスのワクチン接種に関する地域の負担を軽減するととともに、接種の加速化を図るため、大学拠点接種を進めている。

　自治体接種に影響を与えないよう、医療従事者や会場などを確保することが前提。医療系の学部を置かない大学でも、他大学、関係医療機関、自治体との連携や、医師免許をもつ学内教職員を活用することも可能となっている。

　文科省によると、大学におけるワクチン接種の申請状況（１７日時点）は１７４大学で、２１日から開始する大学は１７大学。

　渡航先でワクチン接種が必要とされている海外留学予定者を対象とした留学予定者ワクチン接種支援事業も始まり、１８日時点で期日が確定した大学は道医療大など１２大学。

　萩生田大臣は１８日の記者会見で、自大学の教職員、学生のみならず、近隣の幼稚園、小・中学校、高校、特別支援学校などの関係職員にワクチンを接種し、地域に貢献する大学拠点接種の意義を強調。

　「近隣の教育関係者等にも接種を行う拠点となるよう、文科省としても強く要請しながら、各大学等と一体となって取組を進める」と述べた。

　厚生労働省は、外部の医療機関が出張してワクチンを接種する大学等のうち、文科省が定める地域貢献を行う大学等を対象に一定の経費補助を検討しており、近日中に具体的な要件をまとめる見通し。

(解説 2021-06-22付)