道教委　学びのDX事業研究協議会　推進校　校種越え実践交流　ＩＣＴ活用能力　格差是正を

（道・道教委 2021-07-01付）

　道教委は６月２９日、ICTを活用した学びのDX事業第１回研究協議会をオンラインで開催した。小・中学校、高校、特別支援学校の推進校２３校がＩＣＴ活用の実践を発表。今後の課題として児童生徒・教職員のＩＣＴ活用能力の格差是正、情報モラル教育の充実が指摘された。

　研究協議会は、本年度新規となるICTを活用した学びのDX事業の円滑な実施に向け、推進校の課題を共有して具体的な取組内容について共通理解を図ることが目的。

　推進校２３校の管理職や担当教員、関係市町村、教育局、道立教育研究所の職員など合わせて約８０人がオンラインで参加した。

　はじめに、ICT教育推進課の福士公一朗課長補佐が、個別最適な学びと協働的な学びの実現に向けた一層の教育活動の充実につながるよう期待した。

　事業概要に関する説明のあと、グループに分かれ校種横断で推進校における成果と課題を共有した。

　推進校から、海外の学校とのオンライン交流、ICTに重点を当てた校内研修、教育支援クラウドを活用した意見交流などの取組を報告。ICT推進チームを設置して定期的に情報を共有する学校や、情報活用能力育成に向けた全体計画を作成している学校もあった。

　新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けては、オンライン授業のほか、小集団でのリモート授業の実施、運動会や講演動画の配信、学級閉鎖などを想定した児童生徒・教員向けのＩＣＴ研修の実施などが報告された。

　今後の課題として、児童生徒、教職員共にＩＣＴ活用能力に差があることから格差是正の必要性が指摘された。また、実践例の共有、教材準備の時間確保、情報モラルと情報リテラシー育成も課題として挙がった。

　道教委は今後、授業実践の指導助言やクラウドサービスの効果的な活用など、希望する支援の内容を集め、推進校の取組を支援する。来年２月に開催予定の第２回研究協議会でＩＣＴを活用した授業実践の事例をまとめ、全道に発信する。

(道・道教委 2021-07-01付)