【解説】高校生の社会参加意識調査(解説 2021-07-06付)
国立青少年教育振興機構は、高校生の社会参加に関する意識調査報告書をまとめた。
調査は、高校生の社会参加に関する意識や実態を把握し、日米中韓の調査結果と比較することで日本の特徴や課題を分析して若者の社会参加の推進を図る基礎資料とすることが目的。
国内の調査は26都道府県の学校40校を対象に実施し、4623人から回答を得た。調査時点は令和2年9月~3年2月。
調査結果をみると、日本の高校生は学校行事、部活・クラブ活動に積極的に参加している割合が55・0%と4ヵ国で最も高く、生徒会役員や部活・クラブ活動の部長・副部長の経験者の割合も高い。一方、寄付・募金活動、環境・自然保護など校外の活動への参加経験割合が最も低かった。
国内の政治・社会問題に関心があると回答した割合は64・5%、国家間の政治や社会問題に関心がある割合は51・8%でいずれも米・中に比べ低かった。
新聞やニュースを「ほぼ毎日見る」と回答した割合は38・2%で、米・中・韓の約2割に比べて高い。しかし、最も関心が高いニュースはエンターテイメント(64・9%)で、社会、スポーツ、政治、文化への関心は4ヵ国で最低。
社会や政治に自分たちの意見を表明しやすいと思っていない割合は56・2%で最も高い。社会問題が自分の生活と関係ないと思っている割合は17・1%で中国に次いで低く、「高校生でも社会をよくしていける」「国のために尽くしたい」と考えている割合は4ヵ国で最も低かった。
平成20年度の前回調査と比べ、「社会参加によって社会が変化する」と考えている割合が3・3ポイント増の52・0%、「社会のことは複雑で関与したくない」と考えている割合は2・3ポイント増の83%だった。
(解説 2021-07-06付)
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