道教委と道小・道中・道公教　ストレスない学習環境を　１人１台端末活用へ意見交換

（道・道教委 2021-07-28付）

オンラインで各地区から約６０人の校長・教頭が参加

　道教委と道小学校長会（吉田信興会長）、道中学校長会（三浦利章会長）、道公立学校教頭会（山口貴治会長）は２６日、オンラインで意見交換会を開催した。「ＧＩＧＡスクール構想における１人１台端末の活用について」をテーマに学校の現状や課題を共有。吉田会長は、すべての児童生徒がストレスなく端末で学べる環境の整備と実践事例の一層の周知を求め、倉本博史教育長は指摘された課題に早期に対応する意向を示した。

　道教委は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、例年開催していた文教施策懇談会に代わり前年度から意見交換会を実施している。道教委と道小、道中、道公教が学校の状況を共有することが目的。

　道教委から倉本教育長をはじめとする幹部７人、道小、道中、道公教から会長や役員ら約６０人が参加した。

　はじめに、「ＧＩＧＡスクール構想における１人１台端末の活用について」をテーマに各地区の校長・教頭が現状と課題を説明。北斗市立上磯小学校の三浦哲也校長は、渡島地区におけるＩＣＴ活用に向けた校内研修体制、端末の持ち帰りの検討状況、各教科における端末利用の実際などを伝えた。今後の課題として、児童生徒の情報モラル教育の充実、健康面への影響、端末のセキュリティ強化、各家庭における持ち帰りの共通理解を示した。

　続いて道小の吉田会長、道中の三浦会長、道公教の山口会長がコメント。うち、吉田会長は、個別最適な学びと協働的な学びの実現のため校長や教員の意識変化が必要とし、すべての児童生徒がストレスなく端末で学べる環境の整備と、ＩＣＴポータルサイトの一層の充実を求めた。

　倉本教育長は、広域分散な本道におけるＩＣＴの活用が極めて重要な課題と強調。ＩＣＴ活用の実践事例の周知、教職員をはじめとしたリテラシーの向上などの指摘された課題に早期に対応し、意見を施策の充実に反映させる考えを示した。

　このあと、道小、道中、道公教の共催による各課懇談会を実施。「学校における働き方改革」「新型コロナウイルス感染症対策」「ＧＩＧＡスクール構想」の３分科会で意見を交換した。

　このうち、ＧＩＧＡスクール構想に関しては、ＩＣＴ支援員の増員、障がい種に応じた効果的な学習用アプリの開発、教員研修の充実を求める声が挙がった。

　また、へき地におけるネットワーク速度の地域間格差の課題から、使用環境の最適化を市町村教委に働きかけるよう求める声も。端末の使用や持ち帰りに関する指針などの作成、児童生徒の情報モラル教育の充実を要望した。

(道・道教委 2021-07-28付)