道教委　道小・道中・道公教への回答　再任用制度存置を検討　役職定年制は現行制度考慮

（道・道教委 2021-07-27付）

　道教委は北海道文教施策・予算策定に関する、道小学校長会（吉田信興会長）、道中学校長会（三浦利章会長）、道公立学校教頭会（山口貴治会長）の要望に対する回答をまとめた。定年延長の段階的な引き上げ期間（令和５～１２年度）の経過措置として、現行の再任用制度の存置を検討すると回答。６０歳以上の管理職を管理職以外の職に異動させる役職定年制については、現行の役付再任用制度の均衡を考慮し検討する考えを示した。

　道教委は、道小・道中・道公教から５月に提出された要望書に対し回答した。

　コロナ禍における子どもの学びを保障するため、オンライン学習の実施や、地域の公共施設と学校をつなぎ、公共施設をオンライン学習拠点とするまなLabo展開事業によるＩＣＴ環境の整備などを推進すると回答。

　感染症対策の補助業務などに従事するスクール・サポート・スタッフの配置充実に向けては、財源措置の充実を国に要望するほか、任用率の地域格差解消のためホームページや広報媒体による積極的な募集、市町村教委との連携による人材確保に努める考えを示した。

　３５人学級の中学校への拡大には、国の新たな教職員定数の改善が必要とした上で、全国都道府県教育委員会連合会と連携して国に要望するとした。

　教育のＩＣＴ化の環境整備のため、国に財源措置の拡充を引き続き要望するとし、時間外勤務縮減の観点から市町村立学校における校務支援システムの導入促進を図っていく考えを示した。

　ＩＣＴを活用した授業を支援するため、引き続きＩＣＴ活用ポータルサイトによる情報発信、研修素材「みんなで研修」の活用、ＩＣＴ活用サポートデスクによる相談対応などの支援を行うと回答。

　６５歳までの定年延長については、国家公務員法と地方公務員法の一部改正を踏まえ、道において制度設計を検討すると回答。国の法改正では、６０歳以上の管理職を管理職以外の職に異動させる役職定年制の導入が示されたことに留意し、現行の役付再任用制度との均衡を考慮するとした。

　また、雇用と年金の接続を図るため、定年の段階的な引き上げ期間における経過措置として、現行の再任用制度の存置を検討すると回答した。

(道・道教委 2021-07-27付)