フロンティアリーダー養成アカデミー 地域とのつながり構築 道教委・ネイパル森 19人参加
(道・道教委 2021-08-04付)

道教委ネイパル森フロンティアリーダー
防災等の視点を取り入れた上でアイディアを発表

 【函館発】道教委とネイパル森は7月28日から4泊5日の日程で、道青少年フロンティアリーダー養成事業「フロンティアリーダー養成アカデミー」を開いた。渡島教育局主管。4管内の中高生19人が参加し、防災やSDGs(持続可能な開発目標)などの視点を踏まえながら、地域住民とのつながりを構築するための最善策を考えた。

 事業は3ヵ年計画の2年目。将来の地域リーダーとなる中高生を対象に、地域資源を活用した体験的な学習やSDGsの推進に向け、地域課題の解決に向けた学習機会の提供を目的としている。後志、胆振、渡島、檜山管内の各市町村から中高生の代表19人が参加した。

 テーマは「地域住民のつながりを構築するために自分たちができること」。生徒は4泊5日の日程で、函館市地域まちづくりセンターの丸藤競センター長によるSDGsの視点を踏まえた未来のまちづくりに向けた研修や、JICA国際協力推進員の京野宏美さんによる外国人との共生を踏まえた防災・災害復興を考える研修を受けた。

 また、平成5年に発生した北海道南西沖地震による奥尻島の津波について学ぶため、奥尻津波館を訪れ、地域の島おこしや語り部の人々から話を聞いたほか、奥尻高校の生徒と交流を深めた。

 研修内容を踏まえ、4グループに分かれ、防災や異文化交流、地域とのつながりなど自分たちにできることについて、意見を共有。ポスターセッションの制作に取り組んだ。

 最終日の1日には、ウェブ会議システムZoomで各市町村教委の担当者や保護者などに向けてポスターセッションの内容を発表したほか、参加者同士で各グループの考えを共有した。

 防災をテーマにした2つのグループでは、「防災フェスティバル」「学校における避難生活の見直し」を提案。それぞれSDGsにおける17の目標を当てはめながら、「子どもが日ごろから楽しみながら防災を考えることで、いざというときに柔軟に対応できる」などと発表した。

 学校での避難生活については「女性は生理が困難。三角コーナーの設置は欠かさない」など、女性ならではの視点を取り入れた考えを伝えた。

 異文化交流に重点を置いたテーマについて発表したグループでは、地域における運動会や料理教室を企画。「比較的取り組みやすい玉入れなどを行い、外国人も地域の一員として取り組むことでまちづくりに協力してもらう」「自国の料理を伝え合うことで、コミュニケーションが深まるのでは」などと提案した。

 今金町から参加した今金中学校3年生の坂上陽和さんは「奥尻島での研修を通して、外国人など様々な人々とつながりをもつことが大事だと感じた。交流する機会を取り入れるための最善策について、様々な参加者と考えることができるよい機会だった」と5日間の研修を振り返った。

(道・道教委 2021-08-04付)

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