道教委が幼児教育初任保育者研修 声かけの工夫など交流 アレルギー対応等の講座も
(道・道教委 2021-08-18付)

 道教委は7月下旬の3日間、幼児教育初任保育者研修をオンライン開催した。札幌市を除く道内の新任保育者約270人が受講。初の意見交換会では、保護者や幼児とのかかわり方、声かけの工夫や抱えている悩みなど、様々なことを話し合った。

 研修は、幼児教育施設の初任保育者を対象に、幼児教育に関する基礎的・基本的な内容に関する研修を行い、指導力の向上を図ることを目的に開催しているもの。例年2泊3日で実施していた宿泊研修での初任保育者の交流を補うため、今回初めてオンラインによる意見交換会を開いた。

 受講者は、各幼児教育施設や市町村の施設などから遠隔で参加。札幌市を除く道内の公立・私立幼稚園の教員、認定子ども園の教員・保育士、保育所の保育士など約270人が受講した。

 初日のオンライン意見交換会では、事前に話題にしたいこと、聞いてみたいことを受講者から集約した。

 受講者からは、保護者に否定的な内容を伝える際の言葉遣いや、好き嫌いが多く給食を食べない子どもへの声かけの工夫など、様々なテーマについて話し合った。

 男性保育士からは、子どもが多く寄ってくれることなどの利点がある一方、男性保育士が少ないことから、相談や悩みを共有しにくいなどの声も上がった。

 2日目以降はオンライン研修会を開催。「幼児の安全確保、事故等の未然防止」「幼児教育施設におけるアレルギー対応」「障がいのある幼児の指導」「保護者とのかかわり方の基本」をテーマに説明・協議した。このうち、アレルギー対応に関する講座では、寸劇も交えてアドレナリン自己注射製剤(エピペン)の使用方法を紹介した。

 また、4講座のオンデマンド動画を配信。幼児教育の現状と課題、幼児期における体験活動を中心とした自然の中の遊びに関する説明を通じ、受講者はリズム遊びや音遊びなどの表現活動、運動遊びへの理解を深めた。

 今後、道教委は、オンライン研修会に参加できなかった受講者のため、研修会の動画オンデマンド教材を配信する予定。

(道・道教委 2021-08-18付)

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