八雲町野田生中 文科省特別講座受講 南極観測隊と遠隔交流 地球環境知る気象観測に関心(学校 2021-09-09付)
全校生徒23人が講義に耳を傾けた
【函館発】八雲町立野田生中学校(細川和成校長)は7日、文部科学省のGIGAスクール特別講座「南極は地球環境を見守るセンサーだ!」に道内から唯一参加した。南極・昭和基地の観測隊員とリモートで接続し、自然環境の違いや気象観測の様子を確認。生徒21人は隊員との交流を通して、地球環境への興味・関心を高めた。
特別講座への参加は全国から86校が応募。抽選で10校を選定した。
同校は全学年が社会科授業の一環として参加。全校生徒23人の小規模校であることから、1人1台端末を活用した交流などを通して、生徒のコミュニケーション能力を培うこともねらいに、今回の応募に至った。
生徒は南極の昭和基地とウェブ会議システムZoomで接続し、自然環境を生かした実験や、観測隊が長年継続している昭和基地上空の気象観測の実演を見学した。
観測隊員は、「日本との時差は6時間くらい」などと説明し、現地の風景を紹介。続いて、「空気中に熱湯をまくとどうなるか」と質問した。
生徒は1人1台端末を活用。随時出題される質問に回答することで、参加生徒の回答割合が示されるようになっている。
1年生の黒島暁人さんは「細かい粒になりそうだと思った」と画面越しに回答を発表。隊員は、空気中に熱湯をまいて細かい雪に変化する様子を中継し、「水よりも熱湯の方が早く冷える」などと説明した。
引き続き、「南極で空気中に息を吐くと白くならないのはなぜか」と質問。①気温が低すぎる②特別な気体が含まれている③空気がきれい―の3つの回答について生徒は周囲と相談しながら入力した。
再び昭和基地と接続し、隊員が解答を発表。「冬になると息が白くなるのは、空気中を漂うほこりやちりによって水蒸気が発生することで起こり得る。南極は日本の都市部より1000倍空気がきれい」と解説した。
気球を飛ばしてオゾンを観測する様子を紹介。約40年前と現在の南半球の状況を比較し、気温の上昇からオゾン層の破壊が進んでいることを確認した。気象隊員は「南極での観測は地球環境の調査や天気予報に深くかかわっている」と気象観測の重要性を伝えた。
冒頭、隊員からの質問に答えた黒島さんは「理科の実験などが好きなので、楽しみながら講座を受講できた。南極の海には酸素がたくさんあるのかも気になる」と話すなど、学習意欲をさらに高めた様子。
細川校長は「遠隔地との交流がGIGAスクール構想によって実現できるようになった。小規模校なので、多くの人とコミュニケーションを取ることができる取組は効果的。1人1台端末を活用した取組によって、生徒が進学先や社会で生きて働く力を身に付けてほしい」と期待を寄せていた。
(学校 2021-09-09付)
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