道警　校内放送非行等被害防止教室　２年度実施５５０校に　２方面で元年度比３倍以上

（道・道教委 2021-09-17付）

校内放送を活用した非行および犯罪被害防止教室２年度実施状況（クリックすると拡大表示されます）

　道警は、校内放送を活用した非行および犯罪被害防止教室の令和２年度実施状況をまとめた。実施校数は５５０校と前年度と比べ２倍近く増加。特に旭川・北見方面で３倍以上と大きく増加した。道警は要因として新型コロナウイルス感染症対策を挙げ、昼休み中にも放送できる音声教材が現場の需要に合致したのではないかと分析している。

　校内放送方式による非行および犯罪被害防止教室は平成２９年６月開始。児童生徒と警察官がネットトラブルや犯罪被害防止などをテーマにインタビューや意見交換を実施し、校内放送で全教室に配信するもの。新型コロナウイルス感染症対策のため、２年度からは完成済みの音声教材を作成した。

　１ヵ所に集合して行う講演（講話方式）と異なり、１回１０分程度の短時間で昼休み中に放送できるため、年間のカリキュラムに組み込む必要がなく、取り組みやすいことが特徴となっている。

　放送シナリオは計２８本。道警は本年度の重点の一つに「ＳＮＳの利用に起因する子どもの犯罪被害防止」を掲げ、スマートフォンやインターネットの危険性、自画撮り被害などをテーマとした教材を準備している。

　２年度の実施校数は前年度と比べ２６８校増の５５０校。実施回数は４８４回増の８９０回と大幅に増加した。道警は要因として、感染症対策のため３密を回避できる校内放送が学校現場の需要に合致していたことを挙げたほか、２年度は特に、ネットトラブル防止に関する要請が多かったとしている。

　受付窓口は学校を管轄する警察署の少年担当係で、実施を希望する学校が電話で申請する。学校の実態やニーズに応じ柔軟に対応しており、実施校からは「教員では説明できない内容を詳しく教えてもらい、生徒にとって有意義な時間になった」などの声が寄せられている。

(道・道教委 2021-09-17付)