オホーツク局独自 授業改善セミナー 自校の課題・改善策探る 全国学力調査結果を活用
(道・道教委 2021-09-22付)

オホーツク局独自授業改善セミナー
オンラインで115人が参加

 【網走発】オホーツク教育局は15・16日の2日間、学力向上に向けた授業改善セミナー(全国学力・学習状況調査結果の活用)をオンラインで開いた。管内小・中・義務教育学校の教諭など、2日間で合わせて115人が参加。令和3年度全国学力・学習状況調査結果を活用した授業改善や検証改善サイクルの確立に向けて、S―P表などの分析に関する説明、今後の改善策などを検討する演習を展開した。

 5月27日に行われた3年度全国学力・学習状況調査。過日、結果が発表され、各学校でも分析が進められている。

 全国学力・学習状況調査の目的として、学校における児童生徒への教育指導の充実、学習状況の改善、継続的な検証改善サイクルの確立が掲げられていることから、各学校における学力向上の取組の充実を図ることを目的に、オホーツク局が独自のセミナーを企画・開催した。

 冒頭、平山道大義務教育指導班主査があいさつ。調査結果の分析に当たり、①多様な視点から分析する②学校の教職員全員で分析する③分析をもとに改善策を確実に実行する―の3点に力を入れるよう呼びかけた。

 続いて、髙嶋優美指導主事が調査結果の効果的な活用について説明。

 教科に関する調査結果の分析方法について、全国・全道平均との比較、S―P表の2点を紹介した。

 全国・全道平均との比較からは、教育の機会均等とその水準の維持向上を図るという義務教育の趣旨が実現できているか、学習指導要領に示された内容が自校の児童生徒にどの程度身に付いているか、などが分析できることを示した。

 S―P表は、縦軸を児童生徒(S)、横軸を設問(P)として正答数の多い順に並べ替え、S曲線とP曲線を書き入れたもの。S曲線は児童生徒ごとの正答数に当たるところを結んだもので、P曲線は学校(学級)ごとの正答人数に当たるところを結んだものとなっている。

 全国平均よりも低い正答率の設問について、解答類型から、どこでつまずいているか把握できるとした。さらに、不注意による誤答など、比較的克服が容易と想定される設問や、児童生徒にとって難解で、学び直しの位置付けなど指導計画の改善が必要だと考えられる設問の分析にも役立つことを示した。

 また、各教科における特徴的な問題について説明。国立教育政策研究所の報告書に示されている解答類型から、つまずきの要因、児童生徒に必要な力などを解説した。

 演習に移り、調査結果を活用した自校の取組の分析について各学校ごとに協議。自校の課題、改善策などを話題にした。

 参加者からは、「各学年で身に付けさせたい力を全体で共有する必要がある。校内研修の中できめ細かく分析していきたい」などの意見が挙がった。

(道・道教委 2021-09-22付)

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