第３５回道聾学校体育大会　事前測定記録で競う　遠隔で喜び分かち合う

（学校 2021-09-28付）

小学部５年生以上の児童生徒７９人が参加

　第３５回道聾学校体育大会が９月上旬、オンライン開催された。全道聾学校６校の児童生徒７９人が参加。事前に測定した記録をもとに交歓会と表彰式を行い、同じ障がいをもつ仲間と交流し、喜びを分かち合った。

　大会は、全道聾学校に在籍する児童生徒の日ごろの体育活動で鍛えられた力を発揮する場を設け、強くたくましい心身の発達・成長を促すとともに、児童生徒の友好を深め、積極的で明るく豊かな生活態度や意欲を養うことが目的。

　近年、聾学校の在籍数減少や児童生徒の障がいの重度重複化などの現状を踏まえ、状況に合わせて大会を運営してきた。

　前年度は新型コロナウイルス感染症の影響によって中止。今回、初の試みとして各校をオンラインでつなぎ開催した。

　札幌聾学校、室蘭聾学校、函館聾学校、旭川聾学校、帯広聾学校、釧路鶴野支援学校の計６校から、小学部５年生以上の児童生徒７９人が出場した。

　競技は、全国体力・運動能力・運動習慣等調査のうち、５０㍍走、ソフト（ハンド）ボール投げ、握力の３種目から、１人２種目を選択。各校で記録を測定し、集計結果をもとに、学年と性別ごとに順位を決定した。

　９日、交歓会および表彰式をオンラインで開催。

　交歓会では、各校の児童生徒による学校紹介のあと、学年別に交流場面を設けた。

　参加した児童生徒たちは、「表彰式は緊張感があって良かった」「仲間に会えているようで刺激になった」「もっと交流したい」などと話していた。

　札幌聾の飯出広行教頭は「私たちの想像を超えて、子どもたちはつながることの喜びを感じていた。大変有意義な活動となったことを確信している」と、大会開催による教育活動への有効性を実感していた。

(学校 2021-09-28付)