３定札幌市議会代表質問（令和３年９月２７日）

（札幌市 2021-09-29付）

◆学校と家庭連携し早期に子ども支援　学校教育の諸課題

　２７日の３定札幌市議会代表質問では、コロナ禍における学校教育の諸課題について質疑が行われた。

　檜田英樹教育長は、昨年から続くコロナ禍によって、市内の学校では、学級閉鎖や行事の縮小などを余儀なくされる中、「予測困難な状況にあっても、子どもが自ら生活や学習を振り返りながら、何事にも粘り強く挑戦する意欲を高めていくことが重要」との認識を示した。

　そのためには、「学校と家庭が連携・協働を深め、子ども一人ひとりの変化や困りに寄り添い、早い段階から適切に支援することが大切」とし、「ＩＣＴの活用も有効な手段の一つ」と指摘。

　今後、「小・中学校９年間の学びのつながりをより一層大切にし、知・徳・体の調和の取れた教育を実現していく」と述べた。

　伴良隆議員（自由民主党）の質問に対する答弁。

◆高校特色化推進へ既存校再編も視野　市立高校改革

　２７日の３定札幌市議会代表質問では、市立高校改革について質疑が行われた。

　檜田英樹教育長は、小・中学校や市の関連施策等との連携による学びの充実や、大学および企業と連携した最先端の高度な教育の提供によって、「各市立高校の特色化を一層推進する必要がある」との認識を示した。

　今後、少子化による入学者数の減少が見込まれる中にあっても、地域活性化に寄与しながら、市の持続可能な発展に貢献する人材の育成に資することの重要性を強調。「市立高校は地域創生の核となるよう、既存の高校を発展的に再編することも視野に入れつつ、検討を進めたい」と述べた。

　伴良隆議員（自由民主党）の質問に対する答弁。

◆関係機関等との調整機能整備へ　医療的ケア児支援

　２７日の３定札幌市議会代表質問では、医療的ケア児への支援について質疑が行われた。

　国はことし６月、医療的ケア児を支援するための法律を制定。基本理念の一つに、個々の医療的ケア児の状況や年齢に応じ、医療・保健・福祉・教育等の関係機関の連携のもと、切れ目ない支援が行われることを掲げている。

　町田隆敏副市長は、市において、関係機関や当事者団体等によって医療的ケア児支援検討会を設置し、「子どもの成長段階における課題、どのように支援すべきかを議論し、施策に取り入れてきた」と報告。

　今後、「医療的ケア児やその家族からの相談を受け止め、個々の状況に即した切れ目ない支援が受けられるよう、関係機関や事業所等との調整を行うコーディネート機能の整備などを予定している」ことを明らかにした。

　その上で、道と緊密に連携しながら支援の取組を一層強化し、「医療的ケア児が地域において健やかに成長できるよう支えていく」と述べた。

　成田祐樹議員（民主市民連合）の質問に対する答弁。

◆学級閉鎖期間見直し学校行事再開も視野　子の学びの場確保

　２７日の３定札幌市議会代表質問では、子どもの学びの場の確保について質疑が行われた。

　檜田英樹教育長は「コロナ禍においても、徹底した感染症対策と教育活動の充実の両立が重要」との認識を示した。

　昨春のコロナ対応当初から、児童生徒の感染が疑われる段階で学校と情報を共有。保健所との連携のもと、早急な濃厚接触者の特定に努めてきたことを強調。これによって、学級閉鎖を基本に感染拡大を防いできた一方で、教育活動においては「特に音楽や体育などの授業や学習発表会、部活動などで一定程度制限してきた」と説明した。

　今後は、「感染症対策に対するこれまでの知見を生かし、学級閉鎖期間の見直しをはじめ、修学旅行や運動会などの学校行事の再開も視野に入れながら、子どもの健やかな学びの場を確保したい」と述べた。

　成田祐樹議員（民主市民連合）の質問に対する答弁。

(札幌市 2021-09-29付)