第２８期道産業教育審議会ＷＴ初会合　卒業生との交流機会を　産業界との調整役活用提案

（道・道教委 2021-10-12付）

　第２８期道産業教育審議会第１回ワーキングチーム（ＷＴ）会議の初会合が８日、札幌市内の武蔵女子短大で開かれた。「社会に開かれた教育課程を推進する高校の取組」をテーマに委員６人が意見を交換。専門高校と産業界との調整役を担う支援人材の効果的な活用や、企業に勤める卒業生と生徒との交流機会の提供を提案した。

　道産業教育審議会は道教委の諮問を受け、テーマ「新時代に対応した資質・能力を育成する本道産業教育の在り方について」に基づく調査・審議を進めている。審議を円滑に行うため、３つのＷＴを設置。第１回目となる「社会に開かれた教育課程を推進する高校の取組について」ＷＴでは、委員６人が参加した。

　はじめに、専門高校と産業界との効果的な連携の推進方策について協議。産業界との調整役を担う教員の業務負担、教員の異動に伴う連携中断などの課題が指摘された。このため、コーディネーター役を担う支援人材が必要とし、地域おこし協力隊による支援などの好事例を紹介した。

　一方、子どもたちの力を引き出す教員の創意工夫が何よりも重要との意見があり「教員が動きやすくなる体制の整備や、コーディネーターの効果的な活用による役割分担が重要」と述べた。

　また、地域や企業の課題解決に向けた意見の募集、生徒と企業による企画・実施などの取組が社会への関心の向上や将来のキャリアデザインにも寄与するなど教育上の効果を指摘。「企業が学校を支援しやすいよう、学校の取組を社会にＰＲすることが大切」などの意見が出た。

　さらに、地域の核としての学校づくりに向けた方策をテーマに協議。経産省の関係者からは、企業に勤める卒業生と生徒による交流、助言する場の設定を提案した。

　今後、「社会に開かれた教育課程を推進する産業界のかかわり」「専門高校での探究的な学びについて」のＷＴ会議を順次開催。令和４年に第２回、第３回審議会を開き、１１月の答申手交を目指す。

(道・道教委 2021-10-12付)