道教委　端末トラブル防止へ通知　個別にパスワードを　相談体制等の整備も求める

（道・道教委 2021-10-12付）

　道教委は、１人１台端末やクラウドサービスの適切な管理・運用を呼びかける通知を関係者に発出した。一人ひとり異なる想像しにくいパスワードを設定し、他人に知られないよう自己管理を指導するなど、安全・安心に端末を利用できる環境づくりを要請。トラブル防止のための情報モラル教育の推進や相談体制の整備も呼びかけた。

　昨年１１月、東京都町田市内の小学校で、いじめの一部が端末のチャット機能を使って行われ、女子児童が自殺する事案が発生。１から９までの数字を並べた同一のパスワードを使用したことで、なりすましによる悪口の書き込みが可能だったことが分かった。

　事案を受けて道教委は、道立学校・市町村教委における１人１台端末やクラウドサービスの利用に関する対応状況を確認。一部の学校・市町村教委でクラウドサービスのアカウントの取扱いやセキュリティ対策に課題がみられることが分かった。

　このため道教委は、各教育局長・道立学校長・市町村教委教育長に通知を発出。クラウドサービスのアカウントは一人ひとり異なる想像しにくいパスワードを設定すること、パスワードを他人に知られないよう自己管理について児童生徒に指導することを求めた。

　また、端末による誹謗中傷などのトラブル防止のため、児童生徒・保護者に対する情報モラル・情報セキュリティに関するガイダンスの実施、トラブル発生時の体制および児童生徒・保護者からの相談体制の整備を要請。

　教育委員会においては、家庭で利用する際にも有効なフィルタリングなどのセキュリティ対策、クラウドサービスの管理機能による各種アクセス・機能制限の適切な設定などの留意事項を示した。

(道・道教委 2021-10-12付)