【解説】特別支援コアカリキュラム策定へ

（解説 2021-10-27付）

　文部科学省の設置する特別支援教育を担う教師の養成の在り方等に関する検討会議は、２５日に初会合を開いた。特別支援学校教諭免許状の教職課程コアカリキュラム策定に向け検討を開始。来年３月に素案をまとめ、４月以降にパブリックコメントを実施する。

　中央教育審議会答申「“令和の日本型学校教育”の構築を目指して」では、特別支援教育を担う教師の専門性向上に向け、特別支援学校の教職課程の再検討や大学の教職課程において共通的に履修すべき資質・能力を示す教職課程コアカリキュラムの策定を提言。

　提言を踏まえ検討会議は、特別支援教育を担う質の高い教職員集団の在り方と、特別支援学校教諭免許状と教職課程コアカリキュラムの在り方を検討する。

　今後、取り組む具体的事例として、特別支援学校教諭免許状の教職課程において、自立活動や知的障がいの子どものための各教科や発達障がいに関する事項を追加。特別支援教育にかかわる魅力の発見や動機づけのため、小学校等教諭免許状の教育実習で、特別支援学校・特別支援学級での経験を推奨することを提案している。

　小・中学校への採用試験では、特別支援学校教諭免許状の教職課程の単位取得、特別支援教育支援員などの経験を考慮した加点など、採用の在り方を検討。

　管理職の養成に当たっては、教員育成指針において特別支援教育の記載を明記。管理職選考や登用時は、特別支援教育に関する経験（特別支援学校、特別支援学級、通級による指導、特別支援教育コーディネーターなど）を考慮するよう推奨することを示した。

　特別支援学校教諭免許状の教職課程コアカリキュラムの策定については、今後、会議で基本方針を示した上でワーキンググループにおいて検討を進める。

(解説 2021-10-27付)