【解説】障がい学生　３５３４１人に

（解説 2021-10-29付）

　日本学生支援機構は、令和２年度の大学、短期大学、高等専門学校における障がいのある学生の修学支援に関する実態調査結果をまとめた。障がいのある学生数は３万５３４１人で全学生の１・０９％。授業を支援している学校の割合は６５・８％だった。

　調査は、今後の修学支援方策を検討するため、全国の障がいのある学生の状況と支援状況を把握し、支援の充実に資することが目的。対象は大学、大学院、短期大学、高等専門学校など。全数調査で、各学校が日本学生支援機構ホームページから調査票をダウンロードして回答した。

　調査日は２年５月１日現在、１１７３校全校から回答を得た。

　障がいのある学生数は、前年度比２３０６人減の３万５３４１人。在籍学校数は２校減の９３５校で、全校の７９・７％だった。

　授業での支援を実施している学校は７７３校で、障がい種別では「発達障がい」「精神障がい」「病弱・虚弱」の順に多い。内容は、「配慮依頼文書の配布」「教室内座席配慮」「出席に関する配慮」「実技・実習配慮」「講義に関する配慮」「授業内容の代替、提出期限延長」など。

　授業以外の支援では、「専門家によるカウンセリング」「医療機関との連携」「自己管理指導」などと続いた。

　障がい者差別解消法に関する対応要領の設置状況をみると、「対応要領または基本方針、規定などがある」と回答した学校は８１６校。「２年度中に策定予定」を合わせると８５４校となり合計で全体の７２・８％となっている。

　障がい学生支援に関する専門委員会を設置している学校は５００校。他の委員会が対応している学校は５６７校で、合計で１０６７校と全体の９１・０％を占めた。

(解説 2021-10-29付)