【解説】11月は児童虐待防止推進月間
(解説 2021-10-28付)

 11月は、厚生労働省が定める児童虐待防止推進月間。文部科学省は26日、保護者、学校関係者、地域住民に対するメッセージ「児童虐待の根絶に向けて~地域全体で子どもたちを見守り育てるために」を発表した。末松信介文部科学大臣は同日の記者会見で、コロナ禍での生活不安やストレスに伴い、虐待の危険性が一層高まっていると指摘。虐待防止に向けた徹底した取組を呼びかけた。

 厚労省発表によると、令和2年度の児童相談所による児童虐待相談対応件数は前年度比5・8%増の20万5029件と過去最多を記録。

 特に心理的虐待が大きく増加し、要因として配偶者に対する家庭暴力(面前DV)に関する警察からの通告増加を挙げている。

 3年度推進月間の標語は「189(いちはやく)“だれか”じゃなくて“あなた”から」。

 厚労省は、家庭や学校、地域等が児童虐待問題に対する関心と理解の促進のため、ポスターやリーフレットを作成。関係機関・団体に配布するなど、広報・啓発活動を集中的に展開している。

 厚労省は11月7日午後2時から、子どもの虐待防止推進全国フォーラムwithふくおかをオンライン開催。基調講演やパネルディスカッションなどの動画を配信し、虐待防止への理解促進に努める。

 文科省は学校関係者に対し、児童虐待と疑われる事案に気づいた場合は速やかにチームとして対応し、市町村や児童相談所に通告するとともに、関係機関と連携して対応するよう要請。26日には文部科学大臣メッセージ「全国の子供たちへ」を発信し、自分自身や友人が言葉や暴力で傷ついた場合、学校の先生、スクールカウンセラーなど周囲の大人に相談するよう呼びかけている。

(解説 2021-10-28付)

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