高３生の裁判員選出可能性　配慮事項など検討へ　文科相　現場意見踏まえ

（道・道教委 2021-11-12付）

　１１日の記者会見で末松信介文部科学大臣は、令和４年度から高校３年生が裁判員制度の対象となる可能性があることを踏まえ、教育委員会・学校現場の意見を踏まえ、留意点や配慮事項を検討する考えを示した。

　地方裁判所で行う刑事裁判の裁判員制度は、選挙人名簿をもとに作成した候補者名簿から裁判員を選出し、公判の出席、評議・評決を行う。

　ことし５月の少年法改正に伴い、来年４月から対象年齢が従来の２０歳以上から１８歳以上に変更。高校３年生の一部の生徒が裁判員に選出される可能性が生じている。

　末松文科大臣は、受験勉強との兼ね合いなど高校生が裁判員となる場合に様々な課題が生じてくることから、今後、法務省と十分連携し、教育委員会、学校現場の双方から意見を聴取する意向を表明。高校生が裁判員制度に参加する際の留意点、学校としての配慮の在り方を検討する考えを示し、「（裁判員制度は）大切な国民の義務でもあることから、慎重に取り扱って考えたい」と述べた。

(道・道教委 2021-11-12付)