道教委 高校づくり指針見直しへ 特例校 在り方を検討 年内にも庁内組織設置
(道・道教委 2021-11-15付)

 道教委は、これからの高校づくりに関する指針の見直しに向け、年内にも庁内に検討組織を設置する。現行の指針の成果と課題を検証するとともに、地域連携特例校の今後の在り方について検討を開始。関係市町村の首長・教育長などからも意見を聴取し、来年度に指針を見直す。

 11日の道議会決算特別委員会第2分科会における久保秋雄太委員(自民党・道民会議)の質問に対する答弁で倉本博史教育長が明らかにしたもの。

 道教委は、第1学年が1学級の高校のうち、地理的状況等から再編が困難で、地元からの進学率の高い学校を地域連携特例校と位置付け、地域連携協力校との連携した教育活動によって教育環境の充実を図っている。令和3年度の地域連携特例校は25校で、制度を導入した平成30年度から4校増加した。

 一方、存続に必要となる第1学年の在籍者が20人を下回り、再編整備を留保されている学校が増加。3年度の第1学年の在籍者数の平均は17・6人で、30年度の21・7人から減少が続いている。再編整備を留保している高校は12校で、中学校卒業者数の増加が見込めない中、多くの学校で一定の入学者数の確保が困難な状況となっている。

 鈴木淳学校教育監は、地域連携特例校等における教育環境の充実に向け、高校遠隔授業配信センター(T―base)における機能の強化、学習内容の質の向上を図ることが重要とし、今後、学習指導の改善・充実のための教員研修の充実、サポートチームによる指導助言、指導力のある教員の確保、システム設備の整備のほか、大学への合格実績などの特例校の学力向上の成果を周知することで生徒・保護者・地域の理解を深めていくとした。

 倉本教育長は、これからの高校づくりに関する指針の見直しに向け、年内に庁内に検討組織を設置する考えを表明。現行の指針の成果や課題を検証する中、特例校の今後の在り方や教育環境の充実に向けた取組について関係市町村の首長・教育長等から意見を聴取し、「生徒がふるさとへの誇りと愛着をもち、多様な人々と協働しながら、持続可能な社会のつくり手となることができる学校づくりを進めていく」と述べた。

(道・道教委 2021-11-15付)

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