オホーツク局主管 特別支援教育充実セミナー 声かけで関係性構築を 小清水中・山下教諭が重要性指摘(道・道教委 2021-11-16付)
Zoomでは65人が参加した
【網走発】道教委は8日、オホーツク合同庁舎を主会場にオンラインで特別支援教育充実セミナーを開いた。オホーツク教育局主管。管内の小・中・義務教育学校、高校、特別支援学校の教職員、市町村保健福祉担当者などが参加。教育と福祉の各関係者による説明などを行った。うち、小清水町立小清水中学校の山下孔基教諭は、生徒や保護者への声かけを通して、相談のきっかけづくりや相談しやすい関係性を構築する重要性を示した。
発達障がい支援成果普及事業における成果等を踏まえ、教育分野と保健福祉分野の連携のもと、通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする幼児児童生徒の指導や支援の充実を図るとともに、市町村における教育相談・支援体制の整備を図ることが目的。道保健福祉部主催の発達支援関係職員実践研修と共催した。
ウェブ会議システムZoomでのリアルタイム配信、動画共有サービスYouTubeでの後日配信の2つの方法で開催。Zoom参加が65人、YouTube動画視聴が約100人となった。
はじめに、オホーツク総合振興局保健環境部社会福祉課の志摩泰弘主査が「特別な教育的支援を必要とする幼児児童生徒への支援の在り方~関係機関の連携による切れ目のない支援の充実」について説明。発達障がい支援成果普及事業や、発達支援推進協議会・広域特別支援連携協議会の取組などを紹介した。
続いて、滝上町保健福祉課の大石絵里保健師、小清水中山下教諭がそれぞれの実践について説明。
うち、経験の浅い教員の専門性向上にかかる支援体制等構築研究事業の管内リーダー教員を務める山下教諭は、校内における支援体制の充実について紹介した。
特別支援教育コーディネーターの役割として、校内外の対象となる生徒を中心に、本人、保護者、教員、学校、関係機関を〝つなぐ”重要性を強調。「支援に関する仲介役としての機能が求められている」と話した。
一方、「困っていても相談できない」「困っていることに気づかない」といった背景から、「教育相談が必要な生徒や保護者が自分から相談に来るケースは少ないのが実情」と指摘した。
そのため、相談を受けることよりも、「こちらから声をかけて、現状や支援方法を伝える〝能動的な教育相談”を重視している」と説明。声かけを通して、相談のきっかけづくりや相談しやすい関係性を構築することで、「生徒と関係機関の間に入り、必要な支援につなげることができた」と話した。
また、遠軽町の児童発達支援・放課後デイサービスくれよんの谷千洋さんが教育と福祉の連携について講話した。
午後からは、各地域におけるネットワークの充実に向けた演習・協議を行った。
(道・道教委 2021-11-16付)
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