建設団体とＩＣＴ施工連携授業　データの価値 発信を　岩農高生８人が成果発表

（学校 2021-11-30付）

佐藤さんが感謝の言葉を述べた

　【岩見沢発】岩見沢農業高校（鎌田一宏校長）と空知建設業協会（＝空知建協）は２４日、空知建協で６月から進めてきたＩＣＴ施工にかかわる連携授業の報告会を開いた。農業土木工学科２年生のうち開発土木専攻班の８人が参加。ＩＣＴ施工と従来施工の比較や農業科学科の分野への連携など、研究してきた成果を披露した。

　同校は平成３０年度に奈井江町の（株）砂子組（砂子邦弘社長）、令和元年度には空知建協と協定を結び、最先端のＩＣＴ技術を体験する授業を継続してきた。

　本年度は、農業土木工学科２年生で開発土木専攻班の佐藤楓さん、阿部遥仁さん、井上青大さん、河端輝季さん、西野聖弥さん、升本冠威さん、三上斗蒼さん、山田悠斗さんの８人が授業を受けた。

　はじめに、空知建協の岸本友宏広報・企画委員長があいさつ。本年度の連携授業を振り返り、「今後の進路選択で、興味をもって土木の世界に羽ばたいてほしい」と呼びかけた。

　続いて、生徒たちが学んできたことを発表。ＩＣＴ施工と従来施工の作業にかかる時間・人員の比較検証や、３Ｄ取得データを農業用トラクタへ横展開するなどして活動を進めてきたと伝えた。

　検証から「技術的課題として最新のＩＣＴ施工情報を常に収集する必要がある」「地域的課題としてデータの価値を土木・農業の両業界に発信し連携する」と課題を示した。

　記念品贈呈に移り、「もっとドローンにふれてほしい」との思いから、空知建協の植村正人広報・企画副委員長が班長を務めた佐藤さんに会員企業で使わなくなったドローンを手渡した。

　続いて、生徒を代表して佐藤さんがあいさつ。「とても充実した学びになった。ＩＣＴが効率的で、初心者でも現場レベルで施工できることを実感できた。自身の進路選択に生かしたい」と謝意を示した。

　講評では、植村広報・企画副委員長がスライドに動画を取り入れていたことを評価。また、「連携授業は、よりよい空知、農業をつくっていくことに大きく寄与することだと思う」と述べた。

(学校 2021-11-30付)