大樹小 授業実践発表会 根拠もとに考えを交流 5年国語 情景描写に着目
(学校 2021-11-29付)

大樹小公開研
平教諭が「雪わたり」の授業を展開

 【帯広発】大樹町立大樹小学校(渋谷浩校長)は11月上旬、授業実践発表会を開いた。研究主題「言葉を正確に理解し、適切に表現する資質能力を備えた子の育成~根拠をもとに、理由を述べる愉しい授業づくり」、特別支援学級研究主題「“やってみよう”と主体的に活動する子の育成~一人ひとりの持ち味を大切にしたかかわりを求めて」のもと、国語、特別支援の7授業を公開。自分の思いや考えを豊かに表現できる子どもの育成に向けて積み重ねてきた実践の成果を発表した。

 大樹小は平成24年度から道教委の「学校力向上に関する総合実践事業」の実践指定校。

 研究主題のもと、本年度は単元に合わせた学習内容と言語活動の充実を図り、文章を読んでも分からない子どもへの手立てと指導方法について研究を深めた。「根拠をもとに理由を述べる」をテーマに、言葉を正確にとらえ、自分の思いや考えを豊かに表現できる子どもの育成に向けて実践を積み重ねてきた。

 公開授業のうち、5年1組の国語「雪わたり」(平絵梨香教諭、児童数23人)は7時間扱いの5時間目。本時で検証する研究仮説は「文学的文章の理由を述べる活動において、学習形態や指導方法の工夫をすることで、楽しみながら表現できるだろう」。文章中の情景描写から、その効果を見つけようとすることをねらった。

 前時までに「雪わたり」の設定や出来事の変容を押さえ、登場人物の気持ちや考えに理解を深め、大きく心情が変化した「やま場」を考えてきた。

 はじめに、平教諭は前時までを振り返り、「たとえを使った心理描写をみつけよう」と本時の課題を提示。前時までに行った文章のリズムの学習を想起させ、授業の流れに見通しをもたせた。

 続いて、教材内の情景描写から児童のお気に入りの部分とその理由を考えさせ、表現のよさが感じられる個所を選ばせた。

 つぎに、同じ部分を選んだ児童同士でグループをつくり、理由を交流させ、考えを深めたり、新しい視点に気づかせたりした。

 まとめとして、「たとえを使った情景描写があることによって、物語の様子がよく分かるようになったり、面白さが生まれたりする」と振り返り、他のたとえを使った情景描写の個所に注目させた。

(学校 2021-11-29付)

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