北見市教委　ＩＣＴ指導力向上研修　写真加工し作品制作　西小２年図工でロイロノート

（市町村 2021-12-20付）

端末で作品をつくる児童たち

　【網走発】北見市教委は８日、西小学校（三宅直哉校長）で第６回ＩＣＴ指導力向上研修会を開いた。市内小学校の教諭など約３０人が参加。市学力向上推進委員会（保川直紀委員長）推進員を務める西小の木戸口啓太郎教諭による２年生図工を公開した。木戸口教諭は、１人１台端末に導入しているクラウドサービス「ロイロノート」の機能を活用し、写真を加工して作品をつくり上げる授業を展開した。

　市は、授業支援ツールとして、市内全学校の１人１台端末にロイロノートを導入。児童生徒の表現力、思考力、実践力、コミュニケーション力、デジタル読解力などのスキル向上につなげることを目指している。

　市学力向上推進委員会では、ロイロノートを活用した指導力向上に向け、全６回の研修会を企画。最終回の今回は、西小を会場に、集合とオンラインの２つの方式で行った。

　木戸口教諭は、２年生図工「ともだち見つけた！」を指導。単元では、端末で撮影した身近なものの写真から顔に見えるところを探し出し、加工して作品を制作。身の回りにあるものの造形的な面白さや楽しさを味わい、形や色などをとらえながら見方や感じ方を広げさせることを目指している。

　本時は２時間扱いの２時間目。前時の作品を別の視点から鑑賞し、新たな作品をつくり出す活動を展開した。目標は「自分の身の回りにある形や色に関心をもち、見方を変えると新たな発見があることを楽しみ、その面白さを伝え合おうとする」。

　木戸口教諭は導入で、前時で活用した写真の一つを提示した。切り取ったり、回転・反転させたりして、ほかにも顔にみえる部分があることを示し、「もう一人友達がいるね」と確認。見方を変えると、新たな友達を見つけられることに気づかせた。

　それを踏まえ、新たな友達を探し、写真を加工して作品をつくる活動へ。完成次第、ロイロノートの提出箱に提出させ、一人ひとりの作品を全員で共有。作品づくりに着手できない児童が参考にできるようにした。

　つぎに、完成した作品をグループで交流。ロイロノートのスライドで「元の写真」「自分の作品」「作成方法」を貼り付けた紹介カードをつくり、工夫点などを紹介し合った。

　振り返りでは、めあて「見たり書いたりして、顔に見える形に気づく」「顔に見える形の面白さを味わう」「顔に見える形を見つけることを楽しむ」に応じて考えさせ、ロイロノートのアンケート機能を通して提出させた。

　授業後は、ロイロノートの機能を活用した研究協議を行った。

(市町村 2021-12-20付)