末松文科大臣年頭所感　　６年ぶりに勤務実態調査　小学校教科担任制で学級担任負担減

（道・道教委 2022-01-06付）

末松文部科学大臣

　末松信介文部科学大臣は令和４年年頭所感で、小学校高学年における教科担任制を推進し、４年程度で学級担任の授業時数を３・５コマ程度軽減させる見通しを示した。ICT関連では１人１台端末の運用面の支援を強化し、デジタル教科書の普及促進を図っていくと表明。平成２８年度以来となる勤務実態調査を実施し、給特法を含む教師の処遇の在り方を検討するとした。＝詳細後日掲載＝

　末松大臣は、多様な子どもを誰一人取り残すことなく、すべての子どもの可能性を引き出すため、個別最適な学びと協働的な学びの実現に向けた取組を進めていくと表明。

　幼児教育においては、すべての子どもの学びや生活の基盤となる力を育み小学校以上の教育へとつなげるため、幼保小の架け橋プログラムの開発に取り組む考えを示した。

　いじめ重大事態への対応に関しては、いじめ防止対策協議会において本年度中に調査の初期対応や体制の在り方に関する提言をまとめ、引き続き対策に全力で取り組んでいくとした。

　児童生徒の多様性に対応した教育を推進するため、医療的ケア児を含む特別支援教育を受ける児童生徒、外国人児童生徒、貧困や不登校等の困難を抱える児童生徒、特定分野に特異な才能のある児童生徒への支援に努めていくとした。

　小学校高学年における教科担任制導入では、４年度から４年程度で約３８００人程度の教職員定数の改善を見込み、学級担任の週当たり授業時数を３・５コマ程度軽減させる考えを表明。

　デジタル化の推進は質の高い教育を実現する上で必要不可欠とし、１人１台端末の積極的な利活用の促進と運用面の支援のさらなる強化に取り組むと強調。デジタル教科書の本格導入を目指す５年度までに学校現場の活用が着実に進むよう、児童生徒の発達段階を考慮して普及促進を図るとした。

　学校における働き方改革では、教職員定数の改善や支援スタッフの配置支援などに引き続き取り組むほか、２８年度以来となる勤務実態調査を実施。結果を踏まえ、給特法などの法制的な枠組を含めた教師の処遇の在り方を検討するとした。

(道・道教委 2022-01-06付)