【解説】デジタル社会の教育の在り方
(解説 2022-01-12付)

 教育データについて国では、主体情報(児童生徒、教職員、学校など各属性の基本情報)、内容情報(学習指導要領コードを含む学習分野の情報、教育的な特徴、知的所有権や利用条件)、活動情報(児童生徒の出欠や健康状態、学習記録、指導に関する行動記録など)の3つに区分。全国の学校、児童生徒等の属性、学習内容等で共通化できるものを対象とするとしている。

 政府は昨年12月下旬、デジタル社会の形成に関する重点計画を閣議決定。デジタル社会の実現に向けた施策や今後の推進体制を明らかにした。教育データの利活用の促進に向けては、学校教育のほか、民間教育、生涯学習など生涯の学びを包括的にとらえる必要性を指摘。児童生徒一人ひとりのIDでは、マイナンバーカードの活用も含めた認証基盤の在り方を検討するなど今後の方向性を示した。

 デジタル教科書やEdTech(デジタル技術の導入によって教育領域に変革をもたらすサービスや取組)などを活用する環境が整備される一方、児童生徒の多様性や地域間の教育格差などの課題を指摘。

 GIGAスクール構想のもと、「個別最適な学び」「共同的な学び」を長期的に持続可能とするためには、時間・場所・人材・教材・財源の再編が必要とし、約5年後の次期学習指導要領改訂なども見据え、デジタル社会における教育の在り方を関係府省庁で検討するとしている。

 教育・保健・福祉・医療など子どもに関する情報やデータ連携の在り方に関しては、デジタル庁など4省庁によるこどもに関する情報・データ連携副大臣プロジェクトチームで議論を進めており、4年6月をめどに論点を整理する見通し。なお、国が一元的に子どもの情報を管理するデータベースは構築しないとしている。

(解説 2022-01-12付)

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